三協建設株式会社

ブログ

blog

リフォームの相談を受ける中で思うこと

2022.9.23
お金・設計・仕様

私は、現場監督として、建築業界に携わって二十数年。

たくさんの家を見てきましたし、

家を建てた後に実際に住んでいる方とも

たくさんお話してきました。

 

しかし、こんなに長い間、同じ業界にいるのに

住んでいる方の後悔しているポイントや

困っているポイントって

根本的には変わっていないように思うのです。

こんにちは。三協建設 堀内です。

間取りで後悔する方が多いのは

今も昔も変わっていないのかもしれません。

 

日本には、数多くの住宅会社があります。

それぞれが、その時々の消費者のニーズを汲み取り、

家を建てているはずなのに、

どうして、間取りで後悔する方はこんなにも多いのでしょうか?

 

色々なバリエーションがあるように思える家ですが、

実は基本的な間取りというのは

ほぼどれも同じようなつくりになっています。

 

浴室・洗面・トイレがあって、

キッチン・ダイニング・南側にリビングがあって、

畳コーナーや和室があって、

2階に主寝室と子ども部屋、

ウォークインクローゼットが流行り始めてからは

これも主寝室に付属するパターンが多くなりましたね。

 

基本的な間取りに

多少バリエーションを付けて、

〇〇収納に、〇〇ルーム・〇〇スペースというように

具体的な使い方を指定するようなものを

どんどんプラスすることにより

付加価値をつけていっている状態です。

 

この付加価値の部分が

これから家を建てようと考えている人の

「今」と「ちょっと先の未来」にフィットすると

魅力的に思えるというわけです。

 

さて、お子さんが独立された後

ご高齢となるご夫婦から

リフォームのご相談がありました。

今後を考えて、1階だけで

生活ができるようにリフォームしたいというご要望でした。

 

シンプルノートの間取りの話で

よく子ども部屋を1階に配置しておく利点を

お伝えしているのですが、

家づくりを考える子育て世代の方は、

まだまだお子さんが小さい場合が多いです。

 

そして、ご自身も働き盛りで

元気いっぱいですから、

足腰が弱ったら・・ということを

言われる方はほとんどいらっしゃいませんし。

 

「今」の生活がベースになっています。

そしてもちろん「ちょっと先の未来」の生活も考えています。

 

だから「今」はまだ小さいお子さんが

「ちょっと先の未来」に子ども部屋が必要となったら

という部分まではイメージしていらっしゃるのです。

 

でも、この「ちょっと先の未来」って

どのくらい続くのでしょうか?

 

気が付いたら、子どもはどんどん大きくなり、

小学生の6年はあっという間に過ぎ、

中学生・高校生・大学生になり・・・

「さらに、その先の未来」がやってきます。

 

〇〇収納に、〇〇ルーム・〇〇スペース、

その時にも同じように使っていますか?

 

こんなにも多くの住宅会社が

その時々の消費者のニーズを汲み取った家を建てているのに、

間取りで後悔する方が後を絶たないのは

「今」と「ちょっと先の未来」にフォーカスしすぎて、

ライフスタイルは必ず変化するという前提を

置き去りにしてしまっているからなのではないでしょうか。

 

消費者のニーズというのは、つまりは、

購買活動を実際にする世代のニーズということです。

家を建てる世代が「今」と「ちょっと先の未来」に

欲しいと思うものしか売れないから、そういう家をつくる。

 

しかし、家はあなたが「生涯にわたって」住むところです。

 

リフォームのご相談をいただく高齢のご夫婦のお声というのは

あなたの「さらに、その先の未来」の声でもあるのです。

 

「さらに、その先の未来」の声もたくさんきいている私が

シンプルノートの設計概念に心から納得したのは、

生涯にわたって・・という視点で家を考えているという部分に

共感したからなのかもしれません。

 

「今」と「ちょっと先の未来」だけでなく、

生涯にわたって・・という視点を

決して忘れずに家づくりをしていただきたいと思うのです。

 

では、また。

email資料請求・お問合せはお気軽に