家づくりと資産形成
2022.9.12お金・設計・仕様
「資産形成が必要」と言われ続けていますが、
その理由は、大きく分けると2つに集約されるかと思います。
①勤労収入が減る一方で私たちの負担は増えている点
②銀行に預金していても全くお金が増えない点
誰もが資産形成をしていく必要がある時代というわけなのですが、
これから家を建てる方は、家づくりと資産形成の
両立をしていくことになります。
こんにちは。シンプルノート熱田/一宮スタジオ 堀内です。
今回は、この2つの理由について
もう少し深くお伝えした上で、
具体的にどうすべきかについて
考えていきたいと思いますので、
どうぞ最後までお付き合いいただければと思います。
資本主義国家であるにもかかわらず、
残念ながら日本は右肩上がりで経済が成長しておらず、
結果、給料が全くと言っていいほど上がっていません。
国税庁が発表している
「民間給与実態統計調査書」によると、
給与取得者(サラリーマン)の平均給与は、
1997年の467万円をピークに下降の一途をたどり、
2020年では433万円まで下がっています。
https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan/toukei.htm#gaiyou
一方で同じ2020年に財務省が発表した国民負担率の
(税金、年金、健康保険などの社会保険料の負担の割合)
実績は、47.9%となっており、
さらに、この数値は年々更新されていっています。
https://www.mof.go.jp/policy/budget/topics/futanritsu/index.htm
その上、今は円安も加わり、
社会保険に加えて日々の生活の負担も
確実に重くなっていますよね・・・。
このように、
家計の収支バランスは年々悪化していっており、
可処分所得(自分たちが自由に使えるお金)が
どんどん減っていっているという状況が現在の日本です。
そして、経済が成長していないことで
引き起こっていることが銀行の預金金利の低下です。
おそらく銀行にお金を預けていても
全く増えないことはすでにみなさんがご承知の通りです。
具体的な話をすれば、
リーマンショック前の2007年12月の
定期預金金利は0.4%、
普通預金金利は0.198% だったのに対し、
現在の定期預金金利は0.002%、
普通預金金利は0.001%となっており、
現在、銀行に1000万円貯金したとしても、
金利が高い方の定期預金でさえ、
年間でわずか200円しかお金が増えない
(そこから税金が引かれるので実際は160円)
という状況ですね。
しかし、分かっていながらその手段を選択しているのは、
「貯蓄=銀行」という選択肢しか知らないから、
あるいは「増えないけど減りもしないからいいや」
という思いからかもしれませんね。
私たちは生活していくために
共働きという選択肢を取ることが多くなっていますが、
この場合、仮に健康や介護などを理由に
どちらか一方が労働から離脱するようなことになれば、
その状況は一変してしまうという脆弱性が潜んでいます。
ですので、銀行への預金一択ではなく、
保険というリスクヘッジもうまく使いつつ、
同時に「積立投資」をしていくことを
個人的におすすめしています。
そして「積立投資」をするにあたり
その手段として選びやすいものが二つあります。
一つは「個人型確定拠出年金iDeCo」
共働き世帯であるのならば、
夫婦そろって加入していただくといいと思います。
理由は、積立によって年金の上乗せ分が貯まっていくため、
間違いなく老後資金の足しになること、
そして、積立資金が全額所得控除の対象になることです。
つまり、年末調整で返ってくるお金が増えるということですね。
二つ目は「つみたてNISA」です。
出来れば夫婦それぞれ毎月上限まで
33,333円ずつ積み立てるのをおすすめします。
理由は、ドルコスト平均法による積立投資は、
年度によるものの毎年平均してお金が増えていきやすく
3.5%~5%で運用した場合、
「つみたてNISA」が満期になる20年後には
預けたお金が2倍〜3倍ほどになっている可能性が高いからです。
つまり、20年間で満額800万円を預けることが出来れば、
その資金が1600万円〜2400万円に
なるかもしれないというわけですね。
現実的には、これからは
可能な限りは、夫婦そろって働き続け、
その上で先程お伝えした
二つの積立投資をやり続けることが
これからの時代のスタンダードになってくるのでは?
というのが個人的な意見です。
そして、これを実現するために、
無駄な出費は見直した方がいいですし、
固定費を可能な限り抑えることを
検討した方がいいですよね。
贅沢はしないけど、豊かに暮らしていきたいと
思っているあなたは、家づくりという機会に
ぜひ、資産形成についてもじっくり検討していただければと
思います。
ファイナンシャルプランナーである私も、
その一助になれれば幸いです。
どうぞお気軽にご相談いただければと思います。
では、また。