暮らしやすさのデザイン
2022.9.9お金・設計・仕様
いかに暮らしやすい家にできるか?というのは
家づくりの永遠のテーマでもありますが、
家事負担の軽減も同じように、大きな課題ではないでしょうか?
こんにちは。シンプルノート熱田/一宮スタジオ 堀内です。
さて、今回はこちらのお家について
「暮らしやすさ」に「家事のしやすさ」の目線も加えながら
お伝えしていきたいと思います。
白と木のバランスが絶妙な
美しいファサードの奥にある玄関ドアを開けると、
光に満ちたエントランスが待ち構えています。
また、その目の前には
全面にウッドデッキが設えられた
「中庭」が広がるとともに、
家の中に入ったにもかかわらず、
再び空が目の前に広がっています。
つまり、家の中に入った瞬間から
明るくて開放的な空間が、
目の前に広がっているというわけです。
そして、エントランスから前に進むと、
リビングダイニングキッチンが目の前に広がります。
もちろん、この空間にも「中庭」から
絶え間なく光が差し込み続けているため、
まるで外で過ごしているかの如く
自然光を浴びながら心地よく過ごしていただけます。
視線を遮るためのカーテンをする必要がないからです。
いつも空を眺めながら
ここでくつろぐことが出来るし、
食事をとることも出来るし、
たとえ雲で太陽が遮られようとも、
また、たとえ雨でどんよりしていようとも
昼間は照明をつける必要に迫られることがありません。
こちらの洗面コーナーは、オープンスタイルで
中庭に面したところにあります。
自然光に包まれた気持ちいい空間で
朝の身支度をすることが出来るなんて素敵ですね。
実はこの洗面コーナーの脇には
ドアを隔てて脱衣室があります。
つまり、洗面と脱衣をあえて分けているわけなのですが、
こうすることで誰かがお風呂に入っていることを
一切気にすることなく洗面を使うことが出来ます。
(これは、おこさんが思春期に入った時に
けっこう重要かもしれませんね)
また、脱衣室と反対の方向には
トイレをつくっているのですが、
洗面とトイレを隣接させれば、
トイレに手洗いをつくる必要がなくなるため、
その分、コストカットにもなるし、
掃除箇所を減らすことにもなります。
さらに、脱衣室から中庭までも、
わずか数歩で移動出来るため、
水気を含んだ重い洗濯物の持ち運びが
大いに楽になります。
室内から手を伸ばせば洗濯物が干せるので、
わざわざ外に出て
真夏の暑さや真冬の寒さを感じながら
作業をする必要もないし、
人目につかない場所に干せるため、
風呂上がりの姿やパジャマやノーメイクのままでも
気兼ねなく干すことだって出来ますし
洗濯物の取り込みもラクですよね。
さらに、そのリビング脇に
大容量のファミリークローゼットを設けているため、
たたんだ服の片付けまで
ラクに出来てしまいます。
一箇所にまとめて持って行き、
そこでそれぞれの定位置に仕分ければ
いいだけですから、
とっても時短で洗濯作業が出来そうなお住まいですよね。
そして、もう1つ伝えておきたいことが
掃除をラクにすることです。
まず、平屋にしたことと、バリアフリーであることにより
「ルンバ」が活躍しやすくなります。
「中庭」の周囲をグルグル回遊出来るので、
なおのことです。
後は、ルンバが掃除できるように
ホコリが床に落ちるように
工夫をする必要があります。
そのためにはホコリが溜まりそうなモノを
出来るだけなくすことを考えましょう。
例えば、窓枠、ドア枠、カーテンレールが一切ないと、
これらにホコリが溜まらず、全て床に落ちてくれます。
また、巾木も通常よりも
薄いタイプのものを使用すれば
その上にもホコリが溜まりにくくなり、
その分、掃除の手間を省くことが出来ます。
さらに、何かを飾るための棚やニッチなども、
収納以外には一切つくらず、
ついつい物を置いてしまう
キッチン前カウンターもあえて厚みを薄くし、
スマホ以外何も置けないようにすると・・・
ホコリの掃除が、ものすごくラクになるわけです。
いちいち置いてあるものを除けながら
拭き掃除をしなくてよくなりますからね。
家を考える時は、暮らしやすさや家事のしやすさまで
考えてデザインしていただければと思います。
では、また。