家と庭は別?
2022.8.22お金・設計・仕様
家づくりで予算の狂いを生じさせやすいのが
実は「庭」の工事なのです。
こんにちは。シンプルノート熱田スタジオ/一宮スタジオ 堀内です。
例えば車2台分だけコンクリートを打ち、
残りの敷地全体に砂利を敷く場合、
ポストや表札、残土処分費用などを合わせていくと
最低でも『土地の坪数×2万円』は
予算計上しておく必要がありますが、
多くの場合は『土地の坪数×2万円』では
庭の工事予算が全く足りません。
なぜなら、庭に
予算を掛ける必要がある家がほとんどだからです。
多くの家は開放感と明るさのために、外周部に大きな窓を設置します。
これは外から家の中が丸見えということでもあります。
そのため、快適に暮らすためには
目隠しや植栽で家の中のプライバシーを確保する必要があります。
周囲に向かって窓が多くなればなるほど、
窓が大きければ大きいほど、防犯に対する不安も大きくなるものです。
となると、防犯性を高くするための工夫も庭に施す必要が出てきます。
その結果、外構工事により多くの費用をかけなくてはならなくなっていくのです。
また、家単体としてのデザイン性が高くない場合
庭でその不足を補いたくなります。
玄関に向かってアプローチを作ったり
門柱を作ったり
境界壁に高額なウッドフェンスをしたり
装飾性の高い植栽をしたり
・・その結果、外構工事の費用がどんどんかさんでいくことになってしまうのです。
庭の工事予算を最小限に抑える秘訣は、
無駄に広い土地を買わないこと、
土地に無駄な余白を残さないこと
そして、家の設計を工夫することです。
家の防犯性が高くなれば、
境界の壁に掛けるコストは間違いなく下がります。
また、家のプライバシー性が高くなれば、
余分なコストを掛けてまで目隠しや植栽をする必要がなくなります。
家のデザイン性が高くなれば、
庭に過度な装飾を加える必要を感じません。
家の使い勝手をより良くするために、
洗濯干場やウッドデッキなどを
庭としてではなく、家の費用として考えるようにすれば、
庭の費用をさらにカットすることが出来るようになります。
こういった工夫をしない限り、
庭の予算はとても『土地の坪数×2万円』ではおさまりません。
『土地の坪数×4万円〜5万円』ほど
予算計上しておくようにしないと
全く予算が足りなくなってしまいます。
外構工事は後から・・というお考えで
そもそも、住宅予算に組み込んでいない方もいるかもしれませんが、
家の予算を考える時は家だけで考えるのではなく、
庭も一緒に考えるようにしていただければと思います。
では、また。