現場監督の私がお金の話をする理由
2022.6.10お金・設計・仕様
先日、ママルシェ一宮店さんにてキッズマネースクールを開催しました。
おみせやさんごっこを通してこども達にお金について学んでもらうのですが、
その中で「仕事って誰かに喜んでもらうこと」と伝えています。
こんにちは。三協建設 堀内です。
自分を振り返ってみると、
若い頃はなにか大きな志があったわけではなく、
ただ、目の前の仕事に夢中で
職人さんと一緒に、一生懸命に
素敵な家をつくることだけに専念しておりました。
お客様と関わらせて頂くようになると、
目の前のお客様に喜んでもらえることを考え、
もっと役に立てるにはどうしたらいいのか?を考えるようになりました。
当時の私は、30歳くらいでした。
そう、ちょうど家づくりをされる方と同じくらいの年代です。
当時の私が知らなかったように、お金についてよく知らない状態のまま
大きな借金である住宅ローンを組んで、
素敵な家を買おうとしている方がとても多いことに気づいたんです。
私はそれまで「素敵な家」に暮らすことが
そこに住む人の幸せにつながると思い、
職人さんと家をつくってきたし、
きっと今もそう信じてお客様の要望に応えようと
一生懸命に腕をふるっている職人さんたちがたくさんいると思います。
しかし、その家を買う前提として、知っていなければいけない
「お金」のことを知らないまま、その家を買っていたとしたら・・・。
もしかしたら、自分達がお客様に喜んでもらうためと思っていた「素敵な家」は
そこに暮らす人を必ずしも幸せにしていないのではないか・・・。
この現実を目の当たりにして、
果たしてこのままでいいのだろうか?という疑問が
私の中で生まれてきました。
まだ十数年前は、お金についてよく知らないまま
家を購入しても、なんとかなったかもしれません。
でも、ここ数年で時代はガラリと大きく変わってきました。
少子高齢化もどんどんと進み、
社会保障制度もこれから
どんどん変わっていくだろうし、
わたしたちの老後の生活は
今までの日本の老後とは
大きく様変わりしていることでしょう。
これからは今まで以上にもっと「お金」と向き合っていかなくては
ならない状況となっていきます。
もちろん私は、お金を扱うのが本業ではありません。
家をつくるのが本業です。
でも・・だからこそ・・・
「自分はお金について知らないまま生きていた」という事実を受け止め、
お金についての情報を自分で取り入れていきました。
その結果、お金と家づくりの両面から見ることができるようになり
だんだんと住む人にとって本当の意味で幸せな家づくりとは
何なのか?が見えてきました。
そこに住む人に幸せに暮らしてほしいという思いで
家をつくっている私が「素敵な家」をつくる前に、
まずしなくてはならないのは、
これから家をつくる人がこういった「お金」のことをしっかり理解した上で
自分達に合った家づくりができるようにアドバイスすることなのでは
ないだろうか・・・と考えるようになりました。
もちろん、家づくりは楽しいものですし、
たくさんの夢を叶えたいでしょう。
しかし、漠然とつきまとうお金の不安から目を背けたままでは
家を建てた後、いつかその現実に直面する時がやってきます。
「素敵な家をつくること」はプロとしてもちろん、大前提に持っています。
でも、家を建てる一人一人の方にとって
生涯において幸せに暮らすために必要な家づくりという観点においては
それ以前に大切なことがあったんです。
家の間取りや、設備や、デザインや、性能や・・
様々な家の情報をたくさん取り入れることも
家づくりにはもちろん大切なことですが、
それ以上に、不安から目を背けずに
お金についての情報もしっかりと取り入れていただければ・・と強く思うし
一人でも多くの方にそれに気づいていただきたいと思います。
誰かに心から喜んでもらえるように、これからも発信を続けてまいります。
では、また。