広い土地の盲点になりがちなデメリット
2021.12.3お金・設計・仕様
土地の価格は地域によって異なるのはもちろん、
同じ地域でも立地によって異なりますし、
同じ場所でも日当たりや形によって異なります。
そして、当たり前のことですが、
面積も土地価格を左右する要因の一つです。
土地面積が増えた場合、
単純に土地価格が上がってしまうだけはなく
他の点でもコストが増えることは、
意外にも見落としがちな盲点かもしれませんね。
今回は具体的な数字をあてはめながら、一つ一つ見てみましょう。
こんにちは。シンプルノート熱田/一宮スタジオ 堀内です。
まず広い土地の大きさに付随して、庭の工事費用が高くなります。
また、土地を持ち続けている限りずっと支払わなくてはならない
固定資産税も高くなってしまいます。
例えば、本当は50坪ぐらいでいいのに、
80坪もの土地を買ってしまったら、
30坪分、余分な庭の工事費用が必要になるのですが、
この場合、どれくらい余分な工事費用がかかるのでしょうか?
まずここに、草抜きが面倒だからと
コンクリートを打つとしたら、
75万円〜80万円もの費用が必要となります。
そして、土地が広くなった分、境界の距離も長くなります。
道路の接道長さを10mとした場合、
50坪の場合であれば、
周囲の境界の長さは約43mなのに対し、
80坪となれば約63mとなります。
仮に、ちょっとオシャレなフェンスにするとして、
それが1mあたり約25,000円必要だとしたら、
これだけで約50万円高くなってしまいます。
そして、これらを合わせると、
145万円〜150万円も庭の工事費用が
高くなってしまうことになるわけです。
また、固定資産税については、
200㎡(=約60坪)までは、
課税標準が6分の1になるものの、
それを超える部分は、
課税標準が3分の1となるため、
仮に、課税標準価格が1坪あたり、
15万円だとしたら、50坪の場合は、
15万円÷6×50×1.4%=17,500円なのに対し、
80坪になると、
15÷6×60×1.4%=21,000円
15÷3×20×1.4%=14,000円
21,000円+14,000円=37,000円となり、
今後ずっと毎年20,000円弱、
余分な税金を払い続けていくことになってしまいます。
こうやって具体的な数字を当てはめてみると、
広すぎる土地を買うのは、ちょっともったいないのでは?と
感じていただけたのではないでしょうか。
以上のような理由から、
土地は家に合わせた「適度な」広さで買うことをオススメしています。
そして、そのためには
どんな家を建てたいのかが明確になっていない状態で、
土地を探さないようにしなければいけませんし、
また、資金計画によって
自分自身の正確な土地予算が明確になっていない状態で、
土地を探さないようにしないといけません。
具体的には、まず資金計画から始め
家づくり全体にかけられる予算を出した上で、
土地、家、庭それぞれに予算を配分していきます。
そして、その土地予算の中で、
土地探しをするわけですが、
その前に、算出した家の予算の中で、
どんな家が建てられるのかをある程度把握してください。
あなたが建てたい家が、
平屋なのか2階建てなのか?
絶対に妥協したくないことが何なのか?
そして、その場合、
その予算で、どれくらいの大きさの家を
建てることが出来るのか?
といったことです。
これらが分かった上で土地選びをすれば、
土地にかける予算と
庭にかける予算の両方を
抑えることが出来るようになるでしょう。
まずは、「予算」と「どんな家にしたいか」を明確にした上で
ちょうどいい広さで、土地探しをしていただければと思います。
では、また。