家づくりは保険を見直す良いタイミング
2021.11.5お金・設計・仕様
家を建てる時は、それまでに加入していた生命保険を
見直すのに良い機会であると言われています。
住宅ローンという大きな金額を背負うことになるので、
今までなんとなく入っていたような保険の中に
無駄な出費があれば抑えるべきですし、
なにかあったときのためのリスクヘッジが出来ているか
内容をしっかり把握しておくことが大切です。
そもそも、日本は諸外国と大きく違っている点があります。
それは国民みんなが保険制度の下にあり、
健康保険をはじめ公的な保障が十分に整っているため、
そもそも保険にお金を掛け過ぎる必要がないという点です。
こんにちは。シンプルノート熱田/一宮スタジオ 堀内です。
例えば、公的な健康保険に加入していれば、
“高額療養費制度”を利用することが出来るのですが、
この制度を使用すれば、
仮に100万円もの医療費が掛かってしまったとしても、
平均的な年収であれば、実質的な自己負担は8万円ぐらいで済みます。
また、この場合、仮に100万円の治療費の30%である30万円を、
(医療費の国民負担率は30%なので)
一旦、病院の窓口で払わないといけないと思ってしまうのですが、
退院前に家族が必要な申請などの手続きをしておけば、
この30万円を立替払いする必要すらありません。
ですので過剰に多くの医療保険に加入する必要はなかったりします。
病院側も、ベッドに限りがあることから、
出来れば入院期間を縮めて通院に切り替えたいわけですからね。
死亡保障についてですが、
万が一、住宅ローンを払っている途中で
世帯主さんが亡くなってしまったとすると
団体信用生命保険によって住宅ローンがなくなります。
つまり、毎月の返済が0円になるということです。
そして、一定の基準を満たしていれば、
遺族年金が国から支給されることになるし、
お子さんが未成年であれば、さらに上積みして支払われることになります。
こういった知識も踏まえた上で
もしもの時に備えた高額な死亡保障がついた
生命保険についても、よく考える必要があるのです。
また、もう1つ見過ごすことが出来ないのが、
高齢化社会による保険への影響です。
今後、高齢化が進んで行くと間違いなく高くなるのが医療保険です。
高齢になればなるほど、単純に医療費が高くなっていくからであり、
その負担が、医療保険の掛け金に上積みされるようになるからです。
さて、冒頭にもお伝えしましたが、
家を建てる時は、もう1つ生命保険に入ることになるため、
今入っている保険を見直す良い機会になります。
もし仮に、現在、払い過ぎていると感じた医療保険や、
もういらないなと思った生命保険があるのならば、
思い切ってその費用をカットしていただき、
より合理的な方面にそのお金を回すことをオススメします。
もしまだやっていないという方がいらっしゃったら
iDeCo(個人型確定拠出年金)は掛け金が税金の控除対象となるため、
所得税、住民税が安くなるというメリットもありますし、
少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度として
つみたてNISAを利用するのもよいと思います。
今後、間違いなく不足するであろう老後資金への備えとして、
家づくりの費用をカットすることと、
無駄な保険料をカットすることの両方を実現することにより、
より効率的な積立てにその資金を回していただければと思います。
もちろん将来のために現金を蓄えておくことも大切ですが
価値の変動という視点からみると、現金にもリスクがあることを忘れてはいけません。
例えば、今10,000円で売っているものが、
もし物価が変動し20,000円になってしまったら、
あなたが持っている100万円の貯金の価値は、
実質50万円しかないようなものになってしまいます。
保険や投資信託といったモノに分散投資しておくことも、
お金を減らさないようにするためには欠かせない要素となります。
事実、タバコ代は20年前の2倍以上になっていますし、
国立大学の授業料も同じように2倍以上になっていますしね。
家づくりは、保険の見直しの他にもこういった長期的な視点も含めて
家計設計をしっかりと練り直す、よいタイミングだと思います。
まずは、現状把握から始めてみられてはいかがでしょうか。
では、また。