心の会計のコントロール
2021.10.8お金・設計・仕様
家を買う時、多くの方が
“金銭感覚の麻痺”という現象に陥ります。
例えば、日常生活の中で5万円の買い物は、
安易に決断することが出来ない大きな買い物ですが、
家づくりをしている時には、簡単に決断してしまいます。
家の値段が仮に2000万円だとすると、
5万円はわずか0.25%という割合なので、
これぐらいなら・・・とついつい思ってしまうのかもしれません。
こんにちは。シンプルノート熱田/一宮スタジオ 堀内です。
しかし、この相対的な思考は家にかかる費用だけでなく
家に付随してかかる費用にも同じように起こりうるので、
家づくりをする時は、
心の会計をいかにコントロールするのか?が
重要になってきます。
そのために、家づくりはまずは資金計画から始めなくてはいけないのですが
間違えてはいけないのが、そのやり方です。
資金計画では、まず最初に
あなたが生涯においてつかってもよい住居費はいくらなのか?の算出から始めます。
そして、家に住める状態になるまでの全ての金額を
「引き算」で配分していきます。
家づくりというのは、今住んでいる家から、
新しい家で暮らし始めるまでを考えなくてはなりません。
ですのでここで重要なのは、引っ越しまでの金額「全て」を見える化することです。
家づくり全体の金額を把握しないと、
土地や家や外構にそれぞれ一体どれだけの予算を
掛けるべきなのかが具体的に分からないからです。
この順番を間違えてしまい、
予算の振り分けが出来ていない状態で
先に土地を買ったり、
先に家のプランを描いてしまったら、
予算オーバーを招く大きな原因となります。
そして、そのしわ寄せが、
今後ずっとあなたの暮らしの負担になり続けます。
また、資金計画の時に気を付けなくてはならないのが住居費を
“毎月の住宅ローン返済金額”だけで見ないことです。
家を持つと、固定資産税という税金が掛かるし、
火災保険の加入も必要ですし、
家のメンテナンスもしなければなりません。
アパート暮らしにはかからなかった費用を
あらかじめ見ておかなくてはなりません。
ですので、無理のない予算を設定し、
その範囲内で家づくりをしていくことが
何よりも大切なことではないでしょうか。
さて、冒頭でお伝えしたように
日常では高いと感じる金額でも、
家づくりにおいては、
高いと感じにくくなってしまいます。
結果、これくらいなら・・と、
どんどん追加をしやすくなるのですが、
これも積み重なれば大きな金額となります。
また、家づくりをする時には、
色んな住宅会社の家を見に行くだけでなく、
インターネットやSNSで様々な検索をすると思いますが、
これらも予算が上がる原因となります。
広告にさらされたオンラインの世界の情報を集めれば集めるほど
夢はどんどん大きく膨らんでしまうからです。
広告はあなたにモノを購入してもらうための
手段であるという点を忘れないようにしなくてはなりません。
お金をかけてでもどうしても叶えたい要望があるとしたら、
必要ではないのにあって当たり前と思っているものや
優先順位は低いのに、他の家にはあるから・・・という理由で
コストをかけようとしているものはないのか?という視点で
削れる箇所について、目を向けてみるのをおススメします。
金銭感覚が狂いやすい家づくりで
大きな負担を背負ってしまわないために、
心の会計をコントロールしながら
家づくりを進めていっていただければと思います。
では、また。