建てる前に気付けばよかった・・と後悔する前に
2021.10.4お金・設計・仕様
敷地にゆとりがない場合は
上に重ねて家を建てなくてはなりませんから
2階建てになってしまうのは仕方ありませんが、
敷地にゆとりがある場合は、
よほどの事情がない限りは
「平屋」にすることをオススメしています。
その理由は家の基本は実は「平屋」であるということと、
平屋の方が、間違いなく暮らしやすいからです。
こんにちは。シンプルノート熱田/一宮スタジオ 堀内です。
まず、家の基本である「平屋」は「2階建て」に比べて家が強くなります。
地震の時はもちろんのこと、
日常的に受ける風や台風時の強風による揺れ、
そして重量車両の通行よる振動などの影響を
2階建てに比べて遥かに受けにくいからです。
また、平屋には2階がないため、
上からかかる荷重も少なく、
これもより構造が安定する大きな要因となります。
2階建て住宅は、
2階に仕切りが多くなり重くなりやすい上に、
ベランダが南にせり出すことで、
余計バランスが悪くなりがちですからね。
そして、暮らしやすさという点の一例として
家事動線を考えてみましょう。
例えば、2階建て住宅の多くが、
洗濯物を2階のベランダで干していますが、
洗濯機が1階にあるお家の場合、
この作業の流れは決して効率的であるとは言えません。
まず、洗いとすすぎが終わった
水気を含んで重くなった洗濯物を、
2階のベランダまで運ばなくてはいけないのですが、
階段の上下移動も回数を重ねるとなると、
なかなかな重労働となります。
また、乾いた洗濯物をたたむ時、
2階で1人で作業するのはなんだか寂しいし、
小さなお子さんがいる場合、
子どもを見ながら作業したいこともあって、
わざわざリビングまで下ろしてきて
たたむようになるのではないでしょうか。
そして、今度はたたんだ洗濯物を
それぞれの部屋がある2階に再び持って上がる・・
これが、2階建て住宅に住む方の多くが、
直面している現実ではないでしょうか。
アパートやマンションの場合、
洗濯物を運ぶ時、水平移動だけで済むし、
部屋から手を伸ばせば洗濯物が干せます。
また、部屋から手を伸ばせば洗濯物が取り込めて、
たたんだ洗濯物も水平移動だけで
片付けることが出来ます。
つまり、一戸建てに比べて
洗濯作業の手間がかなり少ないのが、
アパートやマンションなのですが、
家を建てる時にもこのメリットを活かせばいいわけです。
洗濯物を、
いかに、干しやすくするか?
いかに、取り込みやすくするか?
いかに、片付けやすくするか?
そして、いかに時間や人目を気にせず
洗濯物を干しておくことが出来、
かつ洗濯の一連の作業をすることが出来るか?
この工夫によってカット出来る時間は、
一日のうちのわずか10分ぐらいかもしれませんが、
しかし、時間的な負担よりも心理的な負担を
大幅に軽減出来るのではないでしょうか?
また、足腰が悪くなってしまった時のことを考えると、
階段の上下移動がないことは、
洗濯に限らず、掃除や維持管理面でも、
非常に助かるのではないでしょうか?
これに家を建てた後、実際に暮らし始めてから
気付いても、やり直しはできないので、
敷地にゆとりがあるのなら、
躊躇せず「平屋」を建てるようにしてください。
そして、敷地にゆとりがなく2階建てとなる場合でも、
こういった家事の流れをよく考えた
間取りづくりをしていただければと思います。
では、また。