坪単価の先にあるもの
2021.8.16お金・設計・仕様
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家づくりを検討する際に住宅会社に
「坪単価はいくらですか?」とお聞きになる方も多いと思います。
『坪単価』とは、家にかかった総工事費用を
単純に延床面積で割った数字のことですが、
この金額は、家が大きくなるに連れて
安くなっていくものだし、
逆に、家が小さくなるにつれて
高くなっていくものです。
今回はこの『坪単価』の先につながる、
様々な金額について考えてみましょう。
こんにちは。シンプルノート熱田/一宮スタジオ 堀内です。
『坪単価』にこだわって家を建ててしまうと、
必然的に家の面積が大きくなってしまうため、
それに連動して家の価格も高くなります。
25坪の家と35坪の家では、
坪単価は35坪の方が5万円ほど安いものの、
建築費用は500万円ほど高くなってしまう、
といった具合にです。
25坪×70万円=1750万円
35坪×65万円=2275万円
また、家が大きくなれば、
単純に家の価格が高くなるだけでなく、
それに付随した様々な費用も
高くなってしまうことになります。
例えば、35坪の家と25坪の家では、
単純に10坪分、家の大きさが違いますが、
もしこれらの家が平屋だとしたら、
土地の大きさも10坪分、違ってくることになります。
仮に土地の坪単価が30万円だとしたら、
300万円土地価格が違ってくるということですね。
また、土地が広くなれば
その分、外構工事にかかる費用も高くなってしまいます。
工事面積も増えるし、境界の長さも増えるからです。
つまり、坪単価を重視して家づくりをしようとすれば、
必然的にその先には、家・土地・外構全てのコストが
高くなってしまうという現実がついてくるわけです。
さらに、家や土地が大きくなると、
家づくりをする時にかかるイニシャルコストだけじゃなく、
家を持ち続けている間、
ずっとかかり続けるランニングコストも
高くなってしまいます。
まずは、家や土地にずっとかかり続ける固定資産税です。
面積が大きくなった分、高くなるのは当たり前ですよね。
さらに土地に関しては、200㎡を超える分に関しては、
200㎡までの税金の2倍かかることになるため、
それも理解した上で購入するようにしなくてはなりません。
光熱費は、広さというよりも
そこで暮らす人数に最も左右されるものですが、
それでも家が広くなれば、
その分高くなりやすいとも考えられますよね。
15年〜20年ごとにかかるメンテナンスコストに関しても、
家が大きくなれば、その分高くなってしまいますし、
住宅設備の老朽化に伴うリフォーム工事などの際も、
家が大きくなれば、その分高くなってしまいますが、
これらも家を維持していく上では、
決して欠かすことが出来ないコストなので、
この点もご理解いただいた上で、
家づくりを進めるようにしなければいけません。
このように、家をやみくもに大きくしてしまうと、
生涯にわたって、それらのコストが
あなたの負担となってふりかかってきます。
ですから、やみくもに
家を大きくしてしまうことにならないためにも、
家づくりをする時に、
『坪単価』にこだわりすぎないように
していただければと思います。
それとあわせて
『家の大きさは○坪は欲しい』という固定概念による
こだわりにもご注意いただければと思います。
これも、やみくもに家を大きくしてしまう
大きな原因となってしまいますから・・・。
では、また。