平屋の魅力って?-前編
2021.8.6お金・設計・仕様
ほんの少し前までは
家を建てるといえば「2階建て」ありきで
お考えの方が圧倒的に多かったように思いますが、
最近は、少しずつ「平屋」も増えてきましたよね。
こんにちは。シンプルノート熱田/一宮スタジオ 堀内です。
今回は、平屋の利点や魅力について、お伝えしていきたいと思います。
平屋の最大の魅力が、
そもそも構造が安定しているという点です。
家の重心が低くなる分、
地震が起こった時も振動の影響を受けにくいのですが
それだけでなく、
台風や悪天候時の強風の影響も受けにくく、
かつ、重量車両通行時の振動の影響も受けにくいからです。
また、2階建ての場合、
2階から1階への荷重負担が大きい上に、
部屋数が多い2階は、
1階に比べて柱も壁も多くなってしまうし、
多くの場合、南にベランダを突き出すことから、
上下左右のバランスがどうしても悪くなってしまいますが、
これらは、平屋にすれば解決することが出来ます。
上階もなければ、
ベランダをつくることもないからです。
これらの理由から、
平屋はそもそも構造が安定していると言えるわけですが、
この結果、『耐震等級3』を取る場合でも、
間取りに制限が入りにくくなるため、
自由度の高い設計をすることが出来るようになります。
これらが、平屋の最大の魅力であり利点なのですが、
平屋を建てるにあたって、
1つ注意すべきコトがあります。
それが「プライバシーと防犯の問題」です。
平屋にすれば、
パブリックスペースや水回りだけじゃなく、
2階建ての場合、2階に配置される
プライベートスペースも全て1階に配置されることとなります。
単純に全ての部屋を明るくするために、
外に向かって大きな窓をたくさんつくってしまうと、
外から部屋の中が全て丸見えになってしまいます。
その結果は、必然的に、
ずっとカーテンが開けられない家になり、
薄暗く閉鎖的な家になってしまいます。
また、やみくもに窓を大きくしてしまうと、
外から中が丸見えになるというだけでなく、
外から家の間取りも分かりやすくなるため、
防犯性が悪い家になってしまいます。
丸見えを少しでも防ごうとして、
塀をつくったり目隠しをつくったり、
植栽を植えたりすれば、
死角や隠れる場所が出来てしまうため
かえって防犯性が悪くなってしまうことにもなりかねません。
それゆえ、
暮らしやすい平屋にするためには、
プライバシーと防犯に配慮した間取りづくりを、
心がけるようにしなければいけません。
つまり、周囲の環境を考慮した上で、
部屋の配置や窓のつくり方を決めなければいけない
というわけですね。
もちろん、これは平屋に限ったことではなく、
2階建ての場合でも同じではありますが。
とは言え、これが住みやすい平屋にするには、
絶対的に欠かせない要素です。
では、次回は、
2つ目の平屋のメリットについて
お伝えしていきたいと思います。
では、また。