子育て世代にこそ平屋を
2021.5.31お金・設計・仕様
モノを所有すること=幸せ
と、考えられてきた時代は変わり、
今はサブスクリプションや、シェアリングなど
モノの所有自体に価値を置かない流れも大きくなっていますね。
こんにちは。シンプルノート熱田/一宮スタジオ 堀内です。
昭和、平成、令和と時代が変わるとともに
「たくさん買ってたくさん消費する。」から、
「必要なものだけを必要な分だけ持つ。」へと
だんだんと、移り変わっています。
ところが、家づくりにおいてはどうでしょう。
家はできるだけ大きい方がいい。
家と言えば、2階建て。
部屋の広さは○帖がいい。
相変わらず、刷り込まれた
今までの時代の「当たり前」そのままに
考えがちではありませんか?
これからの厳しい時代を生き抜いていくことを考えると、
決して家づくりに予算を掛け過ぎることはオススメしません。
大切なのは、あなたの予算の中で出来る家づくりをすることです。
さて、一般的には家そのもののコストを抑えようとした場合、
2階建てにすることはもちろんとして、
1階と2階の面積が同じ、いわゆる総2階建てで間取り設計します。
しかし、面積を抑えて、2階建てにしようとした場合、
1階にはリビング以外の部屋がとれなくなってしまったり、
収納量も少なくなってしまうことになります。
もしかしたら、現在住んでいる賃貸アパートやマンションよりも
暮らしにくさを感じてしまう住まいになってしまうかもしれません。
また、寝室をはじめとした家族の個室を
全て2階に作ることになります。
例えば子ども部屋は、
子どもがまだ小さく個室を必要としない時期や、
子どもが成長して家を出て行った後には
使われない部屋になってしまいます。
そして何より、30坪の2階建て住宅を建てたとしても、
実は、部屋や収納として有効に使える面積は、
たったの19〜20坪ぐらいしかないのです。
部屋や収納以外の、
廊下や階段に面積を取られてしまっているんですよね。
これが、限られた予算の中で
コストを抑えて家づくりをしなければいけない方が、
直面することになる現実だったりするのです。
でも、せっかく思い切って家づくりの決断をし、
現在の暮らしよりも、より良い暮らしを手に入れたいと思っているのに、
それだけしか選択肢がないというのは
なんだかちょっと悲しいですよね。
ですので、限られた予算の中で
コストを抑えて家づくりをしたいという
子育て世代の方に、こんな提案もあります。
それが、コンパクトな平屋です。
平屋の最大のメリットというのは、
当たり前ことなのですが、
全ての部屋や収納が1階にあるということです。
必要最小限の面積で住まいづくりを
することが出来るというわけです。
上手く設計すれば、さきほど説明した
30坪の総二階建て住宅と
同じ部屋の広さと収納を確保しながら、
平屋にすれば25坪ぐらいの面積で
抑えることが出来るでしょう。
しかし1階が大きくなればなるほど、
建築コストは割高になってしまうものなので、
いくつかの要素を見つめ直すことで
建築コストの上昇を抑えていく必要があります。
まず廊下です。
つくって欲しい!と希望して作ったわけでもないのに、
部屋や収納と同じようにコストが掛かっています。
また、廊下があれば
ドアの数も増えることになります。
廊下の面積に加えて、ドアの数の分
家のコストは増えます。
次は子ども部屋です。
多くの2階建て住宅の場合、
何の疑いもなく2階に子ども部屋をつくり、
しかも6帖もの広さを確保しています。
2階にはスペースがありますからね。
でも6帖という広さのままで、
2階にあったものを1階に持ってくれば、
単純に建築コストは跳ね上がってしまいます。
そもそも、子ども部屋って6帖必要なのでしょうか?
ほとんどの時間をリビングで過ごしていませんか?
また、個室で集中して勉強してほしい年齢になったとしても
その広さは必要なのでしょうか?
眠るためだけの部屋である、寝室も同じことが言えます。
その広さは必要なのでしょうか?
モノを所有すること=幸せとされていた
かつての時代の「当たり前」から抜け出して、
あなたの生活に必要なものを見つめ直すだけでも、
建築コストを大幅にカットすることが出来るようになります。
「高い」と思われがちな平屋の実現も充分可能になってきます。
先ほどお伝えしたような25坪の平屋であれば、
45坪くらいの土地で建てることもできますし、
40坪をきる広さの土地であれば、
寝室のみを2階へもっていくことによって
日中のメインの生活スペースが全て1階におさまるような
平屋に近い2階建てという手もあります。
固定概念や従来の時代の常識、
周囲からの様々な意見に左右されることなく、
これからの厳しい時代を生き抜いていく“あなた”が
何を本当に必要としているのかを考えてみてくださいね。
では、また。