三協建設株式会社

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土地と建物の重要な関係

2021.5.17
お金・設計・仕様

「こんな間取りにしたい!」という希望の間取りがある

という方も多いかと思います。

様々なSNSや住宅情報雑誌、

色々な住宅会社のモデルハウスや見学会などで、

たくさんの家の情報に触れると、

実現したい様々な要望がどんどん増えていくことも

あるかと思います。

 

でも、間取りは要望だけで決まるのではなく、

実際は、その土地の環境に大きく左右されるため、

土地を無視したままで要望を固めていくことは、

決してオススメ出来ることではないんです。

土地の環境を無視して、

「こんな間取りがいい!」という要望にこだわりすぎると

逆に住みにくい家が出来上がってしまう

可能性が高くなってしまうからです。

また、無駄なコストが余分にかかる可能性も

高くなってしまいます。

 

なので、家づくりの情報収集を始める時には

まず最初に『間取りは環境に合わせてつくるもの』

という基本原則を、

覚えておいていただければと思います。

こんにちは。シンプルノート熱田/一宮スタジオ 堀内です。

 

例えば、あなたが、

✓南側の全面にリビングダイニングキッチンを配置したい

✓そして、南側には大きな窓をつけたい

という要望をお持ちで、

その実現が家づくりの絶対条件だと仮定します。

 

しかし、すぐ南に家が建っている土地に

家を建てないといけないとしたら?

 

まず考えられることは、

そもそも日が充分に当たらなくなり、

南側にリビングをつくったにも関わらず

家が薄暗くなってしまうということです。

 

また、その土地は、

すぐ南に建っている家の裏口や裏面が見えるため、

いつも過ごすリビングの大きな窓から見える景色は、

すぐ南に建っている家の裏口にある、

エアコンの室外機や給湯器といった

生活感に溢れたものばかりになってしまうかもしれません。

 

またすぐ南に建っている家から、家の中が丸見えになってしまうため

隠すためにカーテンを閉めると・・・

さらに家の中を薄暗くすることになります。

 

では、南に家が建っていなかったり、

あるいは建つことがない土地であれば、

その要望の実現は問題ないのでしょうか?

 

この場合、日当たりを阻害するものがないため、

一見、南につくったリビングには、

日光がたくさん降り注ぐように思えます。

 

しかし、リビングが外から丸見えになってしまうとしたら、

それを防ぐために、

カーテンを閉めた状態にせざるを得なくなるし、

おそらくこの先ずっと、

そのカーテンを開けることが出来ないかもしれません・・・

 

もし、

✓南側の全面にリビングダイニングキッチンを配置したい

✓そして、南側には大きな窓をつけたい

という条件が絶対だとしたら、

外からリビングが見られないような

土地を選ばないといけないし、

そうなれば、家が密集して

建っていない地域にする必要があります。

 

つまり、土地の予算を上げずに

その要望を実現しようと思うと、

住む地域を変更せざるを得ないというわけですね。

 

あるいは、それが出来ないのであれば、

希望する地域でより広い土地を購入しつつ、

さらに、敷地の南には視線を遮断するための

塀の工事を施す必要があるかもしれません。

 

つまり、土地代と庭代に、

より多くのコストを掛けざるを得なくなってしまう

というわけです。

 

家づくりでは、あなたがこれから先ずっと住むことになる土地の

地域も大切だし、予算も大切です。

もちろん、住みやすさも大切なので、

このバランスが取れた家づくりをしなければいけません。

 

そして、そのためには、

『間取りは環境に合わせてつくるもの』

という基本原則を守ることが必要不可欠です。

 

たとえ南に家が建っていても、

リビングに南からの光をたっぷりと採り込むことは出来るし、

南に建っている家の裏面を

眺めながら暮らす必要もありません。

 

また、外から丸見えという犠牲を払ってまで

家の一番南側に大きな窓をつけなくとも、

リビングに南からの光をたっぷりと採り込むことも出来ます。

 

そして、どんな土地であったとしても、

全ての部屋を自然の光だけで明るくすることも出来ます。

もちろん、プライバシーもしっかりと確保しながら。

 

これらの問題は、

全て「土地」によって解決出来ることではなく

全て「設計」によって解決出来ることです。

そう、環境に合わせて間取りをつくることによって

それが可能になるのです。

 

だから、土地を無視したままで

実現したい様々な要望を

あらかじめ固めてしまうことで

住みやすさを犠牲にしたり

無駄にコストを上げてしまい、後々の暮らしの質を犠牲にしないように

していただければと思います。

 

『間取りは環境に合わせてつくるもの』ということを

決して忘れないようにしてくださいね!

では、また。

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