デザイン性が高い家は住みにくい?
2018.8.8お金・設計・仕様
デザイン性が高い家というと、
「外から見るとカッコイイけど、
実際は住みにくそう・・」
「とにかく高そう・・」という
イメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか。
というのも、実は私自身も
以前は同じように考えていたからです。
確かに、建築家と呼ばれる方々が設計する住まいの中には
住む人のことや暮らしさすさを
無視した家がたくさんあるのは事実です。
おまけに費用が尋常じゃないぐらい高かったりします。
こんにちは。シンプルノート熱田スタジオ 堀内です。
SIMPLE NOTE(シンプルノート)の特徴の1つに、
“高いデザイン性”がありますが、
今回は、この高いデザイン性について
お伝えしたいと思います。
高いデザイン性をもった
SIMPLE NOTE(シンプルノート)の家ですが、
実は、最優先していることは、
「デザイン性」ではなく「機能性」なのです。
つまり、機能性を追求した結果、自ずと
高いデザイン性の家になっているというわけなのです。
例えば、
基本的には、家の顔となる玄関面だったり
道路面には全く窓を設けないようにします。
その理由は、窓の両脇から垂れてくる雨だれをなくすためです。
雨だれとは、窓の上に溜まったホコリやゴミなどが
ジワジワ垂れてくることによる汚れですね。
築数十年経った家の、窓の下の壁面に
雨が垂れた跡のすじ状の汚れがついているのを
見たことはありませんか?
あれです。あれ。
また、屋根の流れる方向も、
できるだけ家の顔となる面(玄関面や道路面)に
流れるようにはしません。
これも、屋根から外壁に垂れてくる汚れを
出来る限り防ぐためです。
こうすることで、家の顔をいつまでも
美しく保つことが出来るようになります。
そして、外壁が汚れにくくなることで、
メンテナンスも極力少なく
済ませることが出来るわけです。
また、家の外周部にもほとんど窓をつくらないようにしていて、
つくったとしても大きな窓はほぼありません。
こうすることで、先程お伝えしたような
雨だれがつきにくくなり、
どこから見ても家が美しく見えるようになる上に、
窓が少ないこと、そしてどこにどんな部屋があるか
外部から分かりにくくなることで
防犯性も高くなります。
窓が少ないことで、家の壁自体が塀代わりにもなるので、
境界ブロックなどをつくる必要もなくなるし、
家自体のデザイン性が高いことで、
外構工事を簡素に低コストで済ませることが
出来るようになります。
明るさの確保として用いる方法の1つが“中庭”です。
基本的に中庭の窓には、
外に出られるぐらいの大きな窓ばかりを使用します。
ここから採光と通風を確保するためです。
そして、これらの窓にはカーテンを設ける必要がありません。
外部からの視線を遮断する必要が全くないからです。
となると、空から降ってくる光を遮るものがなくなり、
室内に眩いばかりの光を注ぎ続けてくれます。
また、その窓はカーテンをしなくていい上に、
ずっと開けておくことだって出来るようになります。
となると、外の空気とずっと触れられるようになります。
外周部の窓を小さくしているとお伝えしましたが、
風を入れる窓を小さくすることで
外部からの視線が気にならず、
ずっと開けておきやすくなる上に、
入口(風を入れる窓)が小さく
出口(中庭の窓)が大きくなることで、
風をより通しやすくなるのです。
すると、家の中を清々しい風が
ずっと走り抜けてくれるようになります。
もちろん、もうお分かりいただけたと思いますが、
プライバシー性にもとびきり優れた住まいになります。
だって、外からの視線が全く気にならないわけですからね。
これこそ、リラックスして過ごしたいただくためには、
最も必要な要素ではないでしょうか?
おまけにカーテン代だって大幅にカットできますよね。
あと、敷地が許すなら出来る限り“平屋”を
ご提案させていただくようにもしていますし、
もし無理な場合でも、出来るだけ
1階に部屋を多くつくるようにしています。
これにより、
そのままで地震に強い家になります。
廊下というムダなスペースを
極力カットすることも出来ます。
収納が1階に多くとれることによって、
片付けがしやすい住まいになります。
使わなくなる部屋をゼロに出来るので効率もいいです。
年齢やライフスタイルによっても
暮らしを自由に変化させられるようになります。
また、高い耐震性になることで、
ダイナミックな窓の取り方も出来るようになります。
・・・と、様々な機能性を追求した結果、
高いデザイン性の住まいが
できあがっているというわけです。
住みやすさの先に、美しいデザインが待っていた。
スティーブ・ジョブズも言っていましたよね。
「多くの人がデザインと聞くと、
どのように見えるかを重視して考えますが、
私たちはどのように“機能”するかを一番に考えます。」
定期的に開催中の
シンプルノートの設計概念を構築した建築家を講師に招いた
より詳しくお伝えしています。
では、また。