実家のリフォーム
2020.12.11お金・設計・仕様
新築や建て替えだけでなく、リフォームを
検討されている方からも様々な相談を受けることがあります。
そこで今回は、私の実家を約10年前にリフォームして
実感したことを少しお伝えしたいと思います。
こんにちは。三協建設 堀内です。
私の生まれ育った実家は小さな平屋です。
土壁で断熱材は入っておらず、昔ながらのつくりだったため
冬はものすごく寒い家でした。
冬場に居間でくつろぐ時は
こたつに入り、ストーブをつけて、
さらにそこに、ダウンジャケットを着るほどの寒さ・・・
と言ったらイメージしていただきやすいでしょうか。
そんな実家でした。
家の老朽化も進んでいたこともあり
10年程前に全面リフォームを実施しました。
▼before
▼after
このリフォームによって、私自身が
驚く程に実感したことがあります。
それは、「健康と家は密接に関わっている」ということです。
リフォームした当時は、世間では
断熱性能についての関心は
今ほど高くはありませんでした。
私自身も、深く考えたわけでもなく
ただ、自分自身が育った家でもあり
冬の寒さが堪えることは身に染みていたので
一人暮らししている母には
できれば暖かい家で暮らしてほしいという思いから
断熱をしっかりとして、輻射熱で家全体を24時間
あたためられるような設備を導入しました。
母は特に持病があるというわけでもなかったのですが、
基本的に冷え症でした。
自宅で仕事をしていたのですが、
冬場になると手がかじかんでしまって
パソコンのキーボードを打ちづらそうにしていました。
また、冬になると必ずといっていい程
体調を崩していたように思います。
当時、母は60代だったのですが、
「加齢と共に身体の免疫力が落ちてきたのかな~?」
と、息子ながらになんとなく思い、
早めに病院へ行くことを勧めたりしていました。
ところが、リフォームした年の冬。
「そういえば、最近手がしびれなくなったわー」
そんな母の何気ないつぶやきを聞いて、私はハッとしました。
そういえば、冬の時期には毎年心配していた
母の体調不良もなく、顔の血色がいいことに気付いたのです。
母自身も「体が軽い感じがする」と言ってとても感謝してくれ、
気付いたら、いつの間にか母の冷え性は改善し、
血圧も正常範囲になっていました。
そして70代後半になった今も、
以前のような手のしびれもなく
冬場に体調を崩すようなこともなく
適量の仕事と趣味の習字をやりながら
楽しそうに暮らしております。
全ての原因が住環境にあったとは
もちろん言い切れないと思います。
私はお医者さんではありませんので、
母の健康状態の改善について
因果関係を証明することもできません。
ただ、母の当時の体調と
健康寿命の観点で考えると
もしあのときリフォームをしていなかったら
今の元気な母の姿ではなかったような気もします。
健康と住環境の関係性については
現在、様々な研究が進んでいるようです。
温度だけでなく、湿度、換気、光など
室内環境は様々な要素が絡み合っています。
毎日暮らしていく場所だからこそ
『住む人が健康で長生きできる家』
『生涯にわたって安心・安全に暮らすことができる家』
そんな視点でも家づくりを考えてみていただきたいと思います。
では、また。