天井を高くさえすれば開放感はでるの?
2020.10.2お金・設計・仕様
リビングダイニングキッチンの開放感を高めるために
「出来るだけ天井を高くしたい」と思われている方もいらっしゃるでしょう。
たしかに、天井を高くするだけで、幾分か開放感は高くなるでしょう。
でもわざわざコストを上げて天井を高くしたとしても、
期待以上の開放感が出るのかというと
案外そうでもないというのが、現実ではないでしょうか?
こんにちは。シンプルノート熱田/一宮スタジオ 堀内です。
では、その理由について、
お伝えしていきたいと思います。
理由その1「天井・ドア・窓の高さが揃ってないから」
たとえ天井を高くしても、
室内のドアや外に出られる大きな窓が、
天井の高さと揃っていなければ、
抜け感が感じられないため、
それほど空間に広がりが感じらません。
この写真の家のように、
窓と天井の間やドアと天井の間に
垂れ壁と呼ばれる中途半端な壁が出来るからです。
それゆえ、むやみに天井を上げるよりも、
下の写真のように、
室内のドアや外に出られる大きな窓を
天井の高さと揃えることをオススメしています。
その方が、より開放感が出るからです。
こうすることで、余分な線や凹凸がなくなり、
室内がとってもスッキリ見えるようになります。
また、天井まで光が拡散していくため、
空間全体がムラなく明るくなるという効果もあります。
どちらの方が、
明るく開放的な空間なのか?は、
ご説明するまでもなく一目瞭然ですよね?
理由その2「カーテンが常に閉まっているから」
そして、最初の写真のように、
いつもカーテンを閉めておかないといけないとしたら、
それだけで開放感が損なわれることになります。
外の景色は全く見えないし、
太陽の光もカーテンが遮断してしまうわけですからね。
そして、朝から照明をつけておかないといけなくなる
というわけです。
それゆえに、いかにカーテンをしなくていいように出来るか?
ということを意識しながら設計する必要があります。
こちらの住まいのように、
リビングダイニングキッチンの窓に、
カーテンをつけなくていいとしたら、
たくさんの光が外から入ってきます。
そして、その光がリビングダイニング全体に拡散して広がります。
また、カーテンがないことによって、
中から外の景色や、空を眺めることが出来るようになり、
より空間に広がりを感じることが出来ます。
結果、開放的な空間が出来上がるというわけです。
・・・つまり。
「開放感を出すために、無駄なコストを掛ける必要はない」
ということです。
この2つのルールを守りながら設計すれば、
リビングダイニングキッチンの床面積を無駄に広げなくても、
また、わざわざコストアップして天井を高くしなくても、
圧倒的な開放感を感じることが出来る
リビングダイニングキッチンをつくることが出来ます。
リビングダイニングキッチンは広くしたい・・
そうお考えになるかもしれませんが、
床面積を2帖広くすれば、
それだけで家の価格は50万円〜60万円高くなるものです。
4帖広くすれば、100万円〜120万円も高くなるものです。
家づくりで
この価格が高く感じなくなってしまう・・・というところです。
ですが、こういった負担の積み重ねが、
あなたの後々の暮らしを苦しくしていく
という事実から決して目を背けないでください。
ということで、より明るくて、
より開放的な住まいをつくるために、
無駄なコストをかける必要はない!
ということを覚えておいていただければと思います。
では、また。