あなたの要望を全て叶えた家とは?
2020.9.18暮らしを考える
一生に一度の家づくりだから、失敗はしたくない。
やり直しができないから、後悔がないようにしたい。
慎重に、じっくり比較検討して選びたい。
これから家づくりをしようとしている方ならば、
きっと誰しもこんな思いを持っているのではないでしょうか。
こんにちは。三協建設 堀内です。
昔とは比べものにならないくらい、
今は多くの情報に一瞬で触れることができます。
従来からある住宅雑誌や、住宅展示場などの他にも
個人が発信するSNSや、住宅会社や住宅に関連する人が発信する情報、
様々な具体例、間取りの例、便利そうな商品、新製品の情報、、、
情報を得ようと思えば、いくらでも得ることができますし、
何でも選ぶことができます。
ただ、長年にわたって住宅業界にいる私が思うことは
情報が増えれば増えるほど、
選択肢が増えれば増えるほど、
お客様がその中から選び取るということが
どんどん難しくなってしまっているような気がします。
なぜならば、ただ一つの正解である完璧な家というものが
存在しないのが家づくりです。
Aさんの家も、Bさんの家も、Cさんの家も、
それぞれの土地で、それぞれの予算で、それぞれの家族構成にあわせて
家づくりをおこなっています。
でもたくさんの情報に触れていると
それぞれの家のよさそうだと思うものは自分の家に取り入れたいと
思うのが人間ですし、叶えたい要望をすべて詰め込んだ家を
手に入れたいと思うのも正直なところではないでしょうか。
住宅会社の立場で言えば、
家づくりにおいて、あなたの要望の多くを実現することは
技術的には可能です。
ただ、それには必ず「コスト」がかかるということは
理解しなくてはなりません。
私が繰り返しお伝えしているのが、
家づくりで一番大切なのは「お金」ということです。
例えば住宅ローン3,000万円のうちの
50万円であなたの要望が一つ叶うとします。
家づくりでは桁の大きなお金の話が多いので、
もしかしたら50万円という金額が少なく感じるかもしれません。
月々の返済にしてみたら、大した金額ではないと感じるかもしれません。
でも、忘れないでいただきたいんです。
住宅ローンの借り入れというのは、借金をするということです。
あなたが今、叶えたいと思っている要望は
これから日常において、その50万円分の借金をしてでも
叶えたい要望なのかどうかという視点で、
一度立ち止まって考えてみていただきたいんです。
そして、長年住宅業界にいる私は
時代の移り変わりも、人が歳を重ねていく様子も見てきました。
だからこそ思うんです。
仮に、今の時点でのあなたの要望を全て満たす家を
建てたとしても、数十年後にはあなたの要望は
きっと変わっているのではないかと。
その昔、大きなブラウン管のテレビのためのつくりつけのテレビボードが
数十年後に不要になるなんて思ってもいなかったように、
これから先も、新しい技術がどんどん開発されるでしょうし
家族の生活スタイルも変わっていくでしょう。
そんなときに、「過去のあなたの要望」を全て叶えた家の
住宅ローンの返済が
あなたの「日々の暮らし」の負担になることがないように・・。
すべての要望には必ずコストがかかるということを
理解し、自覚した上でたくさんの情報の中から
「これは本当に20年後も30年後も生涯において必要だ」と
覚悟を決めて選び取るというのは、強い意志もいるでしょうし
本当に大変だと思います。
でも、そんな風にメリットもデメリットも考えた上で
コストをかけても必要であると、
自分自身が覚悟を持って選びとった要望なら
きっと未来のあなたが後悔することもないんじゃないでしょうか。
あなたがこれからの長い人生において
本当に叶えたい要望はなんですか?
つきつめていくとシンプルな本質に
辿りつくのかもしれません。
では、また。