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狭小地と呼ばれる土地で暮らしやすさを考えた間取り

2020.7.31
お金・設計・仕様

30〜35坪ぐらいしかない土地は、

“狭小地”と呼ばれる土地の部類に入るのですが、

こういった土地に家を建てる場合、

暗い、閉塞感がある、片付けにくい、使いにくい、

といった家になってしまいやすいという側面があります。

こんにちは。シンプルノート熱田/一宮スタジオ 堀内です。

 

一般的には、このような狭小地で家を建てるとなると、

当たり前のように2階建てになります。

 

そして、1階には、

リビングダイニングキッチンと水回りが配置され、

2階には、寝室と子ども部屋が配置されることになるでしょう。

 

さて、この場合に起こり得る「暮らしにくさ」について

考えてみましょう。

 

①少しでも光を採り込もうと窓を多くつくったものの、

逆に外から家の中が丸見えになってしまい、

結局カーテンが開けられず、家の中が薄暗くなってしまった。

 

②必要な場所に収納が不足しているが故に

片付けにくく、いつも散らかっている家になってしまった。

 

③洗濯の「干す→取り込む→たたむ→片付ける」の

全ての流れを考えて動線をつくっていないため、

実際住んでみて初めて、

その動線の悪さと不便さに気付くことになってしまった。

 

このような「暮らしにくさ」が考えられるのではないでしょうか。

 

光の採り込み方はもちろん、

収納のつくり方、そして家事動線のことも、

実際の生活における「暮らしやすさ」を考えながら、

間取りをつくるようにしなければならないのです。

 

例えば、実家の隣に建っていた古い家を取り壊しての

建て替えとなったこちらの住まい。

敷地は、いわゆる狭小地と呼ばれる土地です。

このような敷地条件の中でも、

毎日しなければいけない洗濯の

一連の作業が楽になるような間取りとは?

 

まず、このお家が建つ土地は接道が南であるため、

一般的な家づくりにおいては、

1階の一番北に水回りを配置し、

2階の一番南にベランダをつくり、

そこに洗濯物を干すという間取りを

つくりがちな土地ともいえます。

 

しかし、そのような間取りにしてしまうと、

水回りは薄暗くて寒くなってしまう上に、

脱衣室から一番遠いところまで、

重たい洗濯物を持ち運びしないといけなくなります。

毎日、階段を上下しつつです。

 

もちろん、あなたが元気な今のうちはよいかもしれません。

でも年齢を重ねて、足腰が弱くなってしまった頃にも

同じようにできるでしょうか?

 

シンプルノートの家づくりは、

「今」だけの家ではありません。

生涯にわたって暮らすことを考えた家づくりです。

 

だから、限られた広さの土地ではあるものの、

こちらの住まいでは、1階で洗濯作業の全てが

解決する間取りとなっています。

 

まず、洗面脱衣室は少し広め、

かつ南向きに配置されています。

そして、その窓の向こうには、

洗濯物が干せるデッキがあります。

 

こうすることで、晴れた日は、

洗濯機からわずか数歩で、

太陽が当たる場所に洗濯物が干せるし、

花粉などが厳しい時期は、

太陽が射し込む洗面脱衣室に

室内干ししておくことも出来ます。

 

また、そのデッキへは、

リビングからも続くようにしているため、

乾いた洗濯物を、

リビングに取り込むことが出来ます。

 

 

さらに、リビング近くに、

ファミリークローゼットをつくっているのですが、

これは、乾いた洗濯物を、

そのままクローゼットの中のハンガーパイプに

干しておけるようにするためでもあります。

 

いちいち全部たたむのも大変ですよね。

そのまま吊れるものは、

吊っておいたっていいわけです。

 

もちろん、洗濯物を干すデッキは、

周囲から丸見えにならない場所につくっているし、

かつ周りから見えないように目隠しもしているので、

家の景観も美しい状態のまま維持出来ます。

 

いかがでしょう?

景観にも配慮しつつ、

理想的な動線の住まいになっているのではないでしょうか。

 

ということで、引き続き次回も、

こちらの住まいについて、別の角度からお伝えしていきたいと思います。

 

では、また。

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