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家事動線のよい間取りって

2018.7.6
お金・設計・仕様

家事動線のよい間取り、といえば

たくさんの住宅会社でうたっているフレーズですよね。

 

でもそのフレーズって本当に

素直にそのまま受け取ってもよいのでしょうか。

 

本当に、どの住まいでも

家事動線がよくて

掃除や洗濯の手間や負担が軽減できていて

時間的にも気持ち的にも

ゆとりのある暮らしができていると思いますか?

 

こんにちは。シンプルノート熱田スタジオ 堀内です。

 

なぜ、そのような疑問を投げかけるかというと、

現実的には、そのフレーズを

額面通り受け取ることができない住まいが、

想像以上に多いと感じるからです。

 

一般的には、家事動線のよい間取りというと、

キッチンと洗面脱衣室が近くにあって

それらを数歩で行き来できる間取りが

プランしてある場合が多いと思います。

 

そりゃあ確かに、この2つのスペースは離れているよりも

近いに越したことはないですよね。

そう考えると、一見とても便利そうに感じる

動線かもしれません。

 

しかし、現実的な暮らしをよーく考えてみると、

これにはもうちょっと工夫が必要になってくるような気がします。

 

ケースその1

「洗濯物を2階のベランダに干しに行く場合。」

キッチンと洗面が近くても、

実際に洗濯物を干す場所が遠いのでは、

全く意味がないと思いませんか?

 

水気を含んだ洗濯物ってけっこう重量ありますよね。

ましてや、家族が増えたり、子どもが成長したりして

洗濯物はどんどん増えるものです。

それを抱えて、階段を上がるんですから

けっこう大変な作業です。

 

これでは、今住んでいる賃貸アパートやマンションよりも

家事にかかる手間や負担は増えてしまうことなってしまいませんか。

 

将来、年老いて足腰が弱った時にも同じようにできるでしょうか。

 

せっかくお気に入りのデザインで建てた

マイホームの顔となる南側に、

洗濯物を一日中ぶら下げていることになります。

う~ん。生活感丸出しになってしまって

あんまりカッコ良くないかも?ですよね。

 

それに、洗濯物が丸見えっていう状態は

他の視点からもちょっと気をつけなくてはいけないんです。

干されている洗濯物を見ただけで

家族構成が一目瞭然にわかってしまいます。

防犯性という観点からも、

丸見えは避けておいた方がよさそうですね。

 

 

ケースその2

「キッチンや洗面にある勝手口から外に出てテラスに洗濯物を干す場合。」

ケース1の場合の2階に干しに行くのと比較すると、

動線的にははるかに短くなるので、一見合理的に感じると思います。

 

でもこの場合って

洗濯物を取り込む作業に手間がかかることになっちゃいます。

 

洗濯物を取り込んで置いておける場所まで、

キッチンや洗面を回り込んでいかなくてはいけないですし、

量が多くて、一回で洗濯物を取り込めなかった場合、

勝手口を何回か往復することになってしまいます。

 

う~ん。なかなかな手間と負担がかかってくることになりますね。

 

共働きのご家庭で、

朝はやることが多くて忙しいから、

夜のうちに洗濯を回して

干すという方も多いようです。

 

この動線だと、夜わざわざ外まで干しに行くのは、

けっこう面倒くさくないですか?

 

アパートやマンションのように、

リビングからそのまま手を伸ばして干せるのであれば、

夜に干すのもそれほど面倒じゃないと思います。

 

それを、さすがにわざわざ外までいくとなると・・・

これが、寒い冬ともなったら・・・

 

以上のようなことから、

三協建設~SIMPLE NOTE(シンプルノート) 熱田スタジオでは

これらの問題点も解決した動線をご提案しています。

 

つまり、

「洗濯物を干しやすく、さらに取り込みやすい動線」

というわけですね。

 

それは、『中庭』です。

 

洗濯物を干すのも数歩で行ける。

そして取り込むのも数歩で行ける。

 

さらに、洗濯物を外から見られることもないので

プライバシー性も防犯性も高くなります。

 

こうすることで、たとえ夜であったとしても、

洗濯物を干す作業が面倒くさくなくなるし、

さらに洗濯物を取り込みやすい状態にしておけば、

家族にも家事を手伝ってもらいやすくなるのではないでしょうか?

 

・・・面倒くさいことって、

頼まれた方もやるのが面倒くさいんですよね~。

 

2階まで行く・・・

キッチンや洗面をまわりこんで、テラスまで行く・・・

 

う~ん。ちょっと、面倒くさいかも。

 

アメリカの心理学者ショーン・エイカーが

ハーバード大学で行った研究に

「20秒ルール」というものがあるそうです。

面倒くさいと思って、腰をあげるのに時間がかかることって

取りかかるのに必要な時間を20秒短縮すると

取り組みやすくなるそうです。

 

中庭に面したリビングや部屋に、

取り込んだ洗濯物を放り込むだけなら

どうでしょう。

 

家事動線のよい間取りって、

主婦だけのモノではありません。

 

誰がやっても面倒くさくないコト。

ご主人でも。

お子さんでも。

いつか年老いた日でも。

 

それこそが、家事動線のよい間取りでは

ないでしょうか。

 

洗濯という毎日の重労働の

手間と負担を大きくカットすることが出来れば、

その分、時間的にもゆとりが生まれるでしょう。

 

またゆっくりできる時間が増えれば、

心にもゆとりが生まれることでしょう。

 

ママのための・・・でもなければ、

主婦のための・・・でもなく、

家族みんなにとって、家事動線がよい間取りを

考えてみてくださいね。

 

では、また。

 

■中庭がある間取りってどんな間取り?と思われた方へ。

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