三協建設株式会社

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よくありがちな予算オーバーの落とし穴

2018.7.4
お金・設計・仕様

「気が付いたら、予算オーバーしちゃってる~」

「予算オーバーしてるから、どこか削らなきゃ~」

 

家づくりにおいて、お友達やお知り合いから

そんな声をきいたことはありませんか?

 

こんにちは。三協建設 堀内です。

いつもお伝えしているように、

家づくりで一番大切なコトは「お金」です。

 

まず、最初に『生涯において使ってもよい住宅予算』を

しっかり把握してから

その予算の中でできる家づくりをしなくてはなりません。

 

予算オーバーの原因はたっくさんあります。

その一つ一つを説明しようと思ったら、

軽~く2時間は話せますので、

その中の一つをちょっとだけ

今日はお伝えしたいと思います。

 

まず最初に

「物件価格」は「家を買うのに必要な金額」ではない

ということは必ず押さえておかなくてはいけません。

物件価格の他に諸経費や暮らし始めるのに必要な費用など

色々と必要になってきます・・・が、

今日は、ここは置いておいて(笑)

(「置いておくんかい?!」というツッコミも聞こえてきそうですが)

 

「物件価格」とは

“土地”と“建物”の価格です。

冒頭の声は、“建物”の物件価格の部分で

予算オーバーしている・・・ということですね。

 

でも、住宅会社を選ぶ段階で

どのくらいの値段の家なのかって聞きますよね?

この金額なら自分の予算におさまると思って話を進めて、

契約したはずですよね?

 

そもそも、家の値段って何でしょう。

 

例えば、モデルハウスなどで、

同じくらいのグレードかなと思う家の値段をきいてみたとします。

 

A社は「建物の価格は2,000万円くらいです」

B社は「建物の価格は1,500万円くらいです」

C社は「建物の価格は2,500万円くらいです」

 

あなたなら、どれを選ぶでしょうか。

そして、本当にその値段で家は建つのでしょうか。

 

さあ、それぞれの住宅会社と契約して

完成引渡し時の金額は

どうなったでしょうか。

 

A社 「建物の価格は2,000万円くらいです」と言っていました。

・建築本体工事費

20,000,000

・敷地内屋外給排水工事費

300,000

・敷地外給排水引込工事費

400,000

・照明器具費

300,000

・一次造成工事及び外構工事費

1,500,000

・実地設計費

1,000,000

・長期優良申請費

250,000

・地盤調査費

50,000

・地盤改良工事費

600,000

・現場管理費

800,000

・運搬諸経費

1,000,000

合計

26,200,000

消費税8%

2,096,000

税込合計(=契約時金額)

28,296,000

税込追加工事費

2,000,000

物件価格(=完成引渡し時金額)

30,296,000

 

 

B社 「建物の価格は1,500万円くらいです」と言っていました。

・建築本体工事費

 15,000,000

・仮設工事費

1,000,000

・屋内給排水配管設備工事

800,000

・電気設備工事費

700,000

・敷地内屋外給排水工事費

300,000

・敷地外給排水引込工事費

400,000

・ガス工事費

500,000

・照明器具費

300,000

・一次造成工事及び外構工事費

1,500,000

・実地設計費

1,000,000

・長期優良申請費

250,000

・地盤調査費

50,000

・地盤改良工事費

600,000

・現場管理費

800,000

・運搬諸経費

1,000,000

合計

24,200,000

消費税8%

1,936,000

税込合計(=契約時金額)

26,136,000

税込追加工事費

4,160,000

物件価格(=完成引渡し時金額)

30,296,000

 

 

C社 「建物の価格は2,500万円くらいです」と言っていました。

・建築本体工事費

25,000,000

・敷地外給排水引込工事費

400,000

・一次造成工事及び外構工事費

1,500,000

・地盤改良工事費

600,000

合計

27,500,000

消費税8%

2,200,000

税込合計(=契約時金額)

29,700,000

税込追加工事費

596,000

物件価格(=完成引渡し時金額)

30,296,000

 

どこの住宅会社も、当初聞いていた金額をオーバーしているようですが。

でも、なんだか内訳が全く違うようです。

 

まず、建物の価格として当初にそれぞれの住宅会社が言っていたのは

建築本体工事費という部分だったのですね。

 

しかし、実はこの価格はどこまでを含んでいるのかが

住宅会社によって全く違うんです。

どこまでを含めなければならないのか

決まりというものがないんです。

 

ですから、どの住宅会社も

決して間違っているわけではないのです。

 

物件価格が予算オーバーしないためには、

そもそも、あなたが「物件価格」を把握しなくてはなりません。

 

 

「物件価格」を把握するために、必要なことは

次の3つです。

 

あなたが

【物件価格の中には建物本体以外の工事があるということを理解しているコト】

 

そして

【建物本体以外の金額を契約前に把握するコト】

 

その上で何より大切なのは

【契約後の追加工事の金額を少なくするコト】

 

あれが含まれていると思ったら、含まれていなかった→追加。

これはまず、何が含まれていて、何が含まれていないのかを

事前にしっかりと把握することで、回避できますね。

 

見ていたら、もっとよいグレードを選びたくなった→追加。

「せっかくだから」「どうせなら」・・・で

後からどんどん増えてしまう追加工事。

 

では、これを少なくするには、どうすればよいのでしょう。

 

それは、まず最初にあなたの

『生涯において使ってもよい住宅予算』を

根拠をもって算出することです。

 

誰でも、比べたらそりゃあグレードが高いものが良く見えます。

当たり前の気持ちです。

でも、それは「あなたと家族のこれからの人生において」

どの程度、重要なものなのでしょうか。

 

ライフプランシュミレーションで、

あなたがこれからの人生において

費用をかけたいと思っているもの、費用がかかるものが

分かっている状態なら、それと比較できますよね。

 

それは、○年後に古くなった車を買い替える費用と比較して、

必要なものでしょうか。

それは、○年後に家族旅行に行くのと引き換えにしてでも

手に入れたいものでしょうか。

それは、○年後のお子さんの進学費用と比較して、

重要なものでしょうか。

 

比較する対象は、「隣の家」でも、「お友達の家」でもありません。

「あなたの人生において、必要なモノ」と比較してください。

 

では、また。

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