住宅ローンって
2018.6.25お金・設計・仕様
家づくりの「資金計画」と
切っても切り離せないのが
「住宅ローン」です。
そもそも、「住宅ローン」のアドバイスは
誰に聞くのが一番いいのでしょうか。
銀行の人?
住宅会社の営業マン?
こんにちは。三協建設 堀内です。
今日は「住宅ローン」の話を少ししたいと思います。
本来の資金計画の第一歩、ライフプランシュミレーションにより
『生涯において使ってもよい住宅予算』が算出できた後は
月々どの程度の金額を住宅予算に充てることが
できるのかも分かるようになっています。
(それって何?という方はコチラ ※住宅計画は人生計画 )
もしかしたら、これは今の家賃の金額と同じではないかもしれませんね。
あれ?『生涯において使ってもよい住宅予算』が出たら
住宅ローンの借入金額も出るんじゃないの?
と、思われた方もいるかもしれませんね。
ここで重要なコトは
『生涯において使ってもよい住宅予算』は
「住宅ローンの借入金額」ではなく
「住宅ローンの支払総額」であるというコトです。
そして、「住宅ローン」は選び方によって
支払総額が大きく変わるモノであるというコトです。
あなたが家を建てた後の暮らしに負担がかかってこない
住宅ローンの選び方について考えていきます。
住宅ローンは、大きく分けると変動と固定という2つがあり、
それぞれにメリット・デメリットがあります。
ご年齢や返済期間、
お持ちの貯金や、親御さんからの贈与といった
自己資金の金額によって
どちらが自分に向いているのかを判断していただくことになります。
そして、その方向性が分かれば、
変動なら変動の中で、固定なら固定の中で、
数多くある銀行と取り扱い商品の中から、
あなたにとって最もよさそうな商品の中で
比較をしながら選んでいただくことになるのですが。
ここまで読んでみて、
なんだか、住宅ローンって難しそうでよく分からない・・・
と思った、あなた。
だからといって、これを後回しにしてはダメなんです。
例えば、35年固定金利で3,000万円の住宅ローンを組んだら、
支払総額はいくらになるのでしょうか。
現在の金利だいたい1.5%で計算すると、3,858万円ぐらいになります。
約858万円は銀行に利息として払っているワケですね。
そして、私が住宅ローンを組んだ約7年前は、
35年固定金利は2.5%でした。
計算すると、支払総額は4,504万円。
約1,504万円を銀行に利息として払う計算になるワケです。
金利が1%違うだけで、なんと646万円も支払総額は変わってくるのです。
家って大きな買い物ですが、
実は銀行で「住宅ローン」という大きな買い物も
同時にしているということに気づいていない方がとても多いんです。
この、隠れた大きな買い物についても
よ~く考えておかなければ、資金計画は立てられません。
さて、もしあなたが7年前に35年固定金利で
住宅ローンを借りていたとします。
今、ここまで金利が違えば、一般的に考えたら、
住宅ローンの借り換えをした方が
銀行に支払う利息が減ってお得になる気がしませんか。
しかし、忘れてはいけないのは銀行も営利目的の企業であるということです。
銀行に支払う利息が減る=銀行の利益が減る
と、いうことになりますよね。
もし、あなたが借り換えをすることによって得られるメリットに
気付いていなかったとしたら。
支払総額を減らすことができることなど、何も知らなかったあなたに
わざわざ気付かせて、あなたが得をする(=銀行の利益が減る)提案をすることは
株式会社○○銀行の社員にとって、会社の利益につながる行為でしょうか。
銀行の人は、お金のプロです。
でも、あなた自身は
プロが言うコトを何も考えずに鵜呑みにするだけでよいのでしょうか。
プロといえば、住宅会社の営業マンは住宅のプロといえるかもしれませんね。
住宅を“売る”プロです。
例えば、35年固定金利1.5%で3,000万円の住宅ローンを組んだら、
月々の支払金額は91,885円。
一方、変動金利0.6%で3,500万円の住宅ローンを組んだら、
月々の支払金額は92,410円。
500万円も借入金額が違うのに月々の支払金額だけを
比較してみると、555円しか違いません。
さて、他の住宅会社よりもグレードの高い“商品”を売る住宅会社の営業マンは、
どちらの住宅ローンをあなたに勧めた方が、契約につながるでしょうか。
「住宅ローン」には、正解がありません。
もしかしたら、正解があるのかもしれませんが、
それが分かるのは「住宅ローン」の返済が終わった後。
―「住宅ローン」のアドバイスは
誰に聞くのが一番いいのでしょうか。
現時点で、あなたがどんな「住宅ローン」を選ぶのが正解なのかは
誰にも分からないのです。
大切なコトは、あなた自身が
住宅ローンの正しい知識を身につけて、
支払総額の目標を立て、
住宅ローンの返済計画に戦略を持つコトです。
そして、支払総額が
あなたの『生涯において使ってもよい住宅予算』を超えないようにするコトです。
「年収が○○○万円だから、
○○○○万円の住宅ローンなら大丈夫です~。」
「今の家賃が○万円だから、
月々○万円返済の住宅ローンなら大丈夫ですよね~。」
根拠のない「大丈夫~」
・・・それ、全然「大丈夫じゃない」ですから。
それでは、また。