レジリエンス住宅って
2020.2.28お金・設計・仕様
先日、メーカーさんのセミナーに参加してきましたので
今日は、それについてちょっとお伝えしてみたいと思います。
こんにちは。三協建設 堀内です。
このセミナーは、レジリエンス住宅という視点での
災害リスクに対応する住宅についての内容でした。
(ちなみにレジリエンスというのは
弾力性、復元力、回復力という意味をもつ言葉です。)
最近は地震や台風、大雨等の自然災害も多く、
災害に対しての意識も高まってきているかと思います。
いつ起こってもおかしくない万が一の事態に備えておくことは
「生涯において安心・安全に暮らす」家づくりにおいて
欠かすことはできない視点でもあると感じました。
内容としては、
✔何も起こっていない平常時においても
健康被害や事故が起きにくい、省エネルギーな住まいと暮らしであること
✔もちろん、災害発生時には耐震性能の高さなども重要になってくること
✔災害後はエネルギー設備などの生活維持に必要な備えが活用できること
これは、「賢い家づくり勉強会~仕様編~」でもお伝えしている点となります。
たとえば、断熱性能・気密性能・換気性能をバランスよく確保することで
平常時も家の中の温度差のない、快適な室内環境が実現します。
そして災害発生後、暖房がない状態でしのぐ時にも実は
この断熱性能は大切なものとなるのです。
もちろん太陽光発電と蓄電池を装備したり、
電気自動車のバッテリーを活用することも一つの選択肢でしょう。
しかし、すべての人が自分の「生涯においてつかってもよい住宅予算」の中で
あれもこれも付け加えることができるわけではないでしょう。
「〇〇住宅」という名前がつくと、
特別な設備を準備しておかなくてはいけないような気がしてしまいますが、
災害に備えて特別な何か新しいものを付け加えるというよりも
暮らす人が「知る」こと、そして「活かせる」ことが重要だと思うのです。
誰でも知ること・考えることで、実現できることも多くあるのです。
たとえば、エコキュートとよばれる給湯器の中に蓄えられた
370リットル~460リットルの水を利用する方法を
知っているか、知らないかだけでも災害時の対応は変わってくるでしょう。
また、それを理解し、重要度をどの程度に考えるかによって
エコキュートの転倒防止の金具を設置しておこうという
備えにもつながってくるでしょう。
断水や停電で、電動でトイレを流せない際の
手動洗浄の方法を今のうちに確認しておくこともできるでしょう。
住んでいる地域のハザードマップを確認することで
洪水や土砂崩れ、地震の際の液状化のリスクは
どの程度なのか?を把握しておくこともできるでしょう。
住宅履歴情報を適切に管理しておくことで
被災した際の修理、改修をよりスムーズに進めることもできるでしょう。
なぜ、それが必要なのか?
どんな場面で、どう使ったらよいのか?
根拠を持って選び、災害に備えることは
万が一の場合だけでなく、
毎日の日常生活を快適に豊かにするためにも
大切なことではないでしょうか。
では、また。