誰にとっても家事をラクにするための間取り
2019.11.8お金・設計・仕様
育児を積極的に手伝う男性のことを
「イクメン」などと呼んだりしていたのも
ほんの数年前のような気がしますが
抱っこ紐で赤ちゃんを抱いて歩くパパ、
保育園への送迎をするパパの姿などは
街でよく見かける光景となりました。
パパも子育てや家事を「手伝う」というスタンスではなく
「分担する」という形が当たり前になっていく時代になってきましたね。
こんにちは。シンプルノート熱田/一宮スタジオ 堀内です。
そう、当たり前は時代によって
どんどん変化して当然なものなのです。
今日はママだけじゃなく、家族の誰にとっても
「家事が楽になる間取り」という点について
お伝えしたいと思います。
洗濯物を干したり、取り入れたりする時、
これからの季節、外は寒いですよね・・・。
できるだけ手早くやってしまいたい。
従来の考え方ですと、
家事動線のよい間取りというと、
キッチンと洗面脱衣室が近くにあって
それらを数歩で行き来できる間取りが
プランしてある場合が多かったのではないでしょうか。
もちろん、この2つのスペースは離れているよりも
近い方がいいと思うのは自然な流れです。
でも、洗濯という家事をよく見てみると
洗濯機が全てを自動でやってくれるわけではありませんよね。
もちろん、洗濯・乾燥まで自動でやってくれる機種もありますが、
乾燥機能は使わないとしたら、
人の手で、干す&取り入れる、
さらに片づけるという行為が必要になってきます。
例えば、その干す場所が
2階のベランダだったとしたら、どうでしょう。
まず、
水分を含んだ洗濯物というのは重量があります。
さらに冬物の服は分厚い分、
夏物の服より重い。
それを抱えて、階段を上がるわけですから
けっこう大変な作業です。
将来、あなたが年老いて
足腰が弱った時にも負担なく
同じようにできるでしょうか。
例えば、その干す場所が
キッチンや洗面にある勝手口から
外に出たテラスにあったとしたらどうでしょう。
2階に干しに行くよりは
移動距離は短くなりますね。
しかし、
洗濯物を取り込む作業に
意外に手間がかかることになるのです。
1.外履きに履き替えて、勝手口を出る
2.洗濯物を取り込む
3.置いておける場所まで、
キッチンや洗面を回り込んで移動する
もし、量が多くて一回で洗濯物を取り込めなかった場合には
1~3を何回か繰り返すことになってしまいます。
しかも、冬の寒い中を・・・。
今、賃貸アパートやマンションにお住まいの場合
リビングから手を伸ばせば、洗濯物に手が届くという
環境である場合が多いのではないでしょうか。
今より広くなれば、
一戸建てになれば、
快適になることばかり!
家事動線のよい間取りと
言われているから、
きっと快適になるに違いない!
・・・そうではない場合も
あるかもしれません。
あなた自身の生活スタイルを
考えてみて、
「う~ん、2階のベランダや
勝手口を出たテラスに洗濯物を干すのは
今より大変になるかも・・・」
と、思われるようであれば、
こんな方法もあります。
「中庭に洗濯物を干す。」
洗濯物を干すのも数歩で行ける。
そして取り込むのも数歩で行ける。
それは、洗濯という家事を担当するのが
誰だったとしても言えることです。
お出かけ先から家族が帰宅した後の
夕方の光景を想像してみてください。
~ママがキッチンで夕食の準備をしている間に
パパと子どもたちが協力して
中庭に干された洗濯物を取り込む~
リビングからちょっと手を伸ばせば届く距離です。
それは賃貸アパートやマンションのベランダに
洗濯物を干す感覚に近いことでしょう。
さらにプライバシー性や防犯性も高い。
外だけど、外部からは見られない。
日が短くなり、帰宅が暗くなった後になる場合、
外に洗濯物が干しっぱなしだと、「不在」と、
外部からわかってしまうという不安点もありますからね。
洗濯物一つをとっても、
色々な方法や、考え方があると思います。
これが正解というものはありません。
今まで家事動線のよい間取りといわれていたものが、
本当にこれからのあなたと家族にとって
家事動線のよい間取りなのかどうか。
これからの季節、洗濯物を干す時にも
ちょっと立ち止まって考えてみてくださいね。
では、また。