家を建てる時と日常生活の金銭感覚の違い
2019.5.13お金・設計・仕様
家を建てる時というのは
普段の生活とは少しかけ離れた
大きな金額であれこれを考えることとなります。
家を建てる際に
色々な住宅設備を見て、
せっかくだから、どうせなら、
少しの金額しか変わらないのなら・・・と
どんどんグレードアップさせていくと
10万円、20万円の差額でも
簡単に上がってしまうものです。
こんにちは。三協建設 堀内です。
家を建てる際、キッチンに高い確率で導入されることの
多いビルトイン食洗機。
とても便利ですし、我が家にも導入しています。
先日、15年程前に家を建てられた方から
ビルトイン食洗機の調子が悪いという
ご相談を受けました。
メーカーさんに問い合わせをしたところ、
機器ごとの交換となるとのことで
その費用が約18万円程度となるという回答でした。
組み込まれていると、
家電という雰囲気が薄れはしますが、
れっきとした電化製品です。
使ううちに部品は消耗しますし、
耐用年数は製造後10年程度が
目安とも言われていますので
修理や交換も必要となるということを
忘れてはいけません。
さて、この約18万円。
今回ご相談をいただいた方も
「高いな~」と感じられたご様子でした。
そうですよね。
日常生活の中でポンと出てきたら
決して安い金額ではありませんよね。
ちょっと一瞬戸惑ってしまうような
金額ではないでしょうか。
でも、家を建てる時の10万円、20万円の
差額はなぜ感覚が鈍ってしまうのでしょうか。
〇〇〇〇万円という住宅ローンを組んで
「家」という大きな買い物をすると思う場合
全体の金額と比較をすると
10万円、20万円という額が
普段の感覚と違った額に思えるのではないでしょうか。
例えば
住宅ローン3,000万円のうちの
20万円であなたが望む
素敵な〇〇が手に入るとします。
この〇〇は何にでもなり得ます。
「作りつけの〇〇が欲しい」
「住宅設備の〇〇をグレードアップしたい」
「部屋を〇㎡広くしたい」
でも、忘れないでください。
住宅ローンの借入はつまり
借金をするということです。
この20万円。
たとえ消費者金融やキャッシングで
20万円を借りても
同じ20万円です。
(もちろん、金利は違いますが。)
あなたが手に入れたいと思っている
素敵な〇〇、つまり
あなたが今、叶えたいと思っている要望は
これからその20万円分の借金をしてでも
叶えたい要望なのかどうか
一度立ち止まって考えてみてください。
もし、その〇〇を手に入れることによって
得られるメリットだけでなくデメリットも考え、
借金をしてもなおかつそれでも
叶えたい要望である!と
“未来”のあなた自身に向かって
言い切れる要望なのか?
「家」というモノではなく
そこで「暮らしていく」コトをイメージして
十数年後の自分が日常生活の中で
あらためてその金額を払うことになるとしても
欲しいと思える要望なのか?
どうか、
ご自身に問いかけてみてください。
家は建てたら終わりではありません。
今、建てようとしている「家」というモノだけに
気を取られるのではなく
家を建てた後に「暮らしていく」コトの上で
必要となってくる
こういったメンテナンス費用も
準備していけるような予算計画を
立てていただきたいと思うのです。
では、また。