そろそろ家が欲しいと思ったら③
2019.3.25お金・設計・仕様
家づくりを進めているお友達やお知り合いから
「予算オーバー」というワードをきいたことはありませんか?
こんにちは。三協建設 堀内です。
シリーズでお伝えしている
「そろそろ家が欲しいと思ったら」
家づくりで本当にしなくてはいけない「資金計画」とは
根拠のある数字を出すこと・・・とお伝えしています。
まず最初に『生涯において使ってもよい住宅予算』を
具体的に把握してから
その予算の中でできる家づくりを
しなくてはならないということです。
でも、そのためには
『本当の家の値段』を知っておくことが
重要となります。
なぜならば、家というものは
お店で売られているほかの様々なものと違い
値札がついていません。
でも、住宅会社の人に値段は聞いてあるし、
自分の予算内だったんだから大丈夫だよ~と
思われるかもしれませんね。
まず、
「物件価格」は
「家を買うのに必要な金額」ではない
ということは必ず押さえておかなくてはいけません。
物件価格の他に
諸経費や暮らし始めるのに必要な費用など
色々と必要になってきますので、
もちろん、これもあらかじめ計算しておかなくはなりませんね。
「物件価格」とは
“土地”と“建物”の価格です。
言い換えると
“土地取得のためにかかる費用”と“家にかかる総費用”
ということになります。
今日はこの“建物”の物件価格について
簡単にお伝えしたいと思います。
そもそも、家の値段って何でしょう。
例えば、モデルハウスなどで、
同じくらいのグレードかな?と思う家の値段をきいてみたとします。
A社は「建物の価格は2,000万円くらいです」
B社は「建物の価格は1,500万円くらいです」
C社は「建物の価格は2,500万円くらいです」
あなたなら、どれを選ぶでしょうか。
そして、本当にその値段で家は建つのでしょうか。
さあ、それぞれの住宅会社と契約して
完成引渡し時の金額は
どうなったでしょうか。
A社 「建物の価格は2,000万円くらいです」と言っていました。
・建築本体工事費 |
20,000,000 |
・敷地内屋外給排水工事費 |
300,000 |
・敷地外給排水引込工事費 |
400,000 |
・照明器具費 |
300,000 |
・一次造成工事及び外構工事費 |
1,500,000 |
・実地設計費 |
1,000,000 |
・長期優良申請費 |
250,000 |
・地盤調査費 |
50,000 |
・地盤改良工事費 |
600,000 |
・現場管理費 |
800,000 |
・運搬諸経費 |
1,000,000 |
合計 |
26,200,000 |
消費税8% |
2,096,000 |
税込合計(=契約時金額) |
28,296,000 |
税込追加工事費 |
2,000,000 |
物件価格(=完成引渡し時金額) |
30,296,000 |
B社 「建物の価格は1,500万円くらいです」と言っていました。
・建築本体工事費 |
15,000,000 |
・仮設工事費 |
1,000,000 |
・屋内給排水配管設備工事 |
800,000 |
・電気設備工事費 |
700,000 |
・敷地内屋外給排水工事費 |
300,000 |
・敷地外給排水引込工事費 |
400,000 |
・ガス工事費 |
500,000 |
・照明器具費 |
300,000 |
・一次造成工事及び外構工事費 |
1,500,000 |
・実地設計費 |
1,000,000 |
・長期優良申請費 |
250,000 |
・地盤調査費 |
50,000 |
・地盤改良工事費 |
600,000 |
・現場管理費 |
800,000 |
・運搬諸経費 |
1,000,000 |
合計 |
24,200,000 |
消費税8% |
1,936,000 |
税込合計(=契約時金額) |
26,136,000 |
税込追加工事費 |
4,160,000 |
物件価格(=完成引渡し時金額) |
30,296,000 |
C社 「建物の価格は2,500万円くらいです」と言っていました。
・建築本体工事費 |
25,000,000 |
・敷地外給排水引込工事費 |
400,000 |
・一次造成工事及び外構工事費 |
1,500,000 |
・地盤改良工事費 |
600,000 |
合計 |
27,500,000 |
消費税8% |
2,200,000 |
税込合計(=契約時金額) |
29,700,000 |
税込追加工事費 |
596,000 |
物件価格(=完成引渡し時金額) |
30,296,000 |
どこの住宅会社も、当初聞いていた金額を
オーバーしているようですね・・。
しかし、なんだか内訳が全く違うようです。
まず、建物の価格として
当初にそれぞれの住宅会社が言っていたのは
「建築本体工事費」という部分だったのですね。
しかし、実はこの価格は
工事のどこまでを含んでいるのかというのが
住宅会社によって全く違うんです。
これが住宅業界の分かりにくい部分でもあるのですが、
どの住宅会社も、決して間違っているわけではないのです。
ですから、
物件価格が予算オーバーしないためには、
そもそも、あなたが「物件価格」を把握しなくてはならないのです。
「物件価格」を把握するために、必要なことは
あなたが
【物件価格の中には建物本体以外の
工事があるということを理解しているコト】
そして
【建物本体以外の金額を契約前に把握するコト】
その上で「予算オーバー」とならない為に一番大切なのは
【契約後の追加工事の金額を少なくするコト】
なのです。
いかがでしょうか?
そろそろ家が欲しいと思ったら
まず考えていただきたい
家づくりで本当にしなくてはいけない「資金計画」について
3回にわたってお伝えしてきました。
まだまだお伝えしきれていない内容を
ギュッと詰め込んだ「賢い家づくり勉強会-資金編-」を
随時開催中です。
「そろそろ家が欲しいな~」と思ったら、
“とりあえず家でも見てみよう”よりも
“まずは正しい資金計画でもしておこう”をオススメします。
では、また。