受け継がれる技術
2018.11.30つくる会社として
現存する最古の建築物と言われたら
何を思い出しますか?
聖徳太子が創建したという法隆寺を
真っ先に思い出す方も多いでしょうね。
飛鳥時代の建築様式を
今に伝える重要な文化財ですよね。
でも、建てられてから現在まで
一度も建て替えられたことがなかったかと言えば、
そうではないそうです。
火災で全焼したとの記載が日本書紀にあり、
実際に焼け跡も発見されているとのこと。
再建については諸説あるようなのですが、
建築物として1300年以上の歴史を誇るのは間違いないようです。
もちろん、現存する木造建築物の中では、世界最古です。
こんにちは。三協建設 堀内です。
1300年以上も昔の建物を今も見ることが
できるって素晴らしいですよね。
お寺や神社は宮大工と呼ばれる
特別な大工さんが、受け継がれてきた技術によって
建てたり、メンテナンスをしたりしています。
この東海地方ではやはり伊勢神宮の式年遷宮が有名ですね。
昔から、今そして、未来へと受け継がれていく技術には
受け継がれるだけの理由があるんですよね。
伝統工芸の職人さんもそうですよね。
職人さんは、知識はもちろんのこと、
ここをこうしたらどうなるのか?
逆にそっちをこうしたらどうなるのか?
全てを経験として持っています。
なぜ、これがここに必要なのか?
これがどんな役割を果たし、どれだけ重要なのか?
全てを分かっています。
部分ではなく、全体が分かるからです。
職人さんは、細部にまで妥協を許しません。
家を建てる時にも職人さんが必要です。
大工さんや左官職人さんをはじめとする
その分野でのプロフェッショナルです。
そして、それらの技術は受け継がれていくからこそ、
他の職人さんが建てた家でも
分かるし、さわれるし、メンテナンスもできるんです。
百年以上も昔から、家のメンテナンスは職人さんがおこなってきました。
例え他の工務店さんで建てた家だったとしても
職人さんが建てた家なら、
職人さんが見て触れば、メンテナンスできます。
“仮に”その会社がなくなってしまったとしても、
家は生き続けることができるのです。
でも。
職人さんは、職人さんが建てていない家は
さわりたがりません。
職人さんが建てていない家とは、
機械や工場で作られた家のことです。
組み立てられただけの家のことです。
「特許をとった〇〇工法」などとうたった
会社ありきの技術は、“仮に”その会社がなくなってしまったら
どうなるのでしょうか。
住宅寿命を30年程度で考えるのであれば、
会社単位でとらえてもよいかもしれません。
しかしこれからの時代、家を資産価値という観点で見た場合
50年、100年と長持ちさせる家にしたいのであれば
50年、100年以上昔から受け継がれてきた技術をもった
職人さんがさわれる家であるかどうかという視点で
考えてみてはいかがでしょうか。
家は建てたらそのまま、ずーっと劣化しないモノでしょうか?
法隆寺は建てられたままの状態なのでしょうか?
家を長持ちさせるには、必ずメンテナンスが必要だということを
忘れないでくださいね。
では、また。