三協建設株式会社

ブログ

blog

断熱性と気密性

2018.9.14
お金・設計・仕様

ZEHと呼ばれる、ネットゼロエネルギー住宅が

推進されていることもあるからか、

家の性能について詳しくない方においても

断熱性能という部分は、

認知度が上がってきているように思います。

 

でも。

気にしなくちゃいけないのは

断熱性能だけじゃないんですが・・・。

どうも、華々しい部分だけにクローズアップされがちで

大切だけど地味な部分の認知度は低いのかなぁと感じております。

 

こんにちは。三協建設 堀内です。

 

断熱性能という観点からみると

Q値・UA値の数値を確認するのが

分かりやすいです。

住宅全体の断熱性能を表す指標で

熱の逃げにくさを表しています。

数値が小さいほど高性能になります。

 

私たちが住む愛知県では、UA値は0.87以下に

することをお勧めします。

高性能住宅だとUA値は0.56以下になります。

 

UA値の数値を小さくすればするほど、

それだけ分、全体のコストはかかってきます。

 

数値が低いに越したことはありません。

・・・が。

この数値にばかり、こだわりすぎるのも

あまりおすすめはできません。

 

この数値はあくまでも計算値です。

建物を実際に測定するワケではありません。

 

断熱材の施工状態が100%の状態で

なおかつC値がゼロ、すなわち隙間が全く空いていない

という設定での計算なんです。

 

これって、現実にはあり得ないです。

 

もし、施工状態が悪ければ

「断熱性能を良くしたハズなのに、なんか寒くない?!」

ってこともありえる話だったりするんです。

 

実際の施工状態を簡単に判断する方法として

気密測定のC値があります。

C値は実測値なので

現場で一件一件測定します。

ですから、この数値を

小さくする事も大事だと思います。

 

とは言えこちらもあまり過剰に考えず

1.0以下位を目指す気持ちで良いのではないでしょうか。

 

それよりも、断熱をするというコトは

目に見えない壁体内結露の危険性を考えなければなりません。

 

実際に断熱性能も気密性能もあげた結果、

壁にカビが生えてきたという悩みを抱えている方もいらっしゃいます。

これは外断熱で良くあるケースですが

内部結露が原因で単純に換気不足です。

 

高気密高断熱になればなるほど

寒い時に着るダウンジャケットの様な状態になります。

寒さからは守られますが、

ダウンジャケットを着たまま運動した場合には、

暑くなり汗でベタベタになってしまいますよね。

ベタベタにならない為には内側に溜まった湿気を

逃がさないといけないというワケです。

これが高気密高断熱と換気の関係です。

 

ということは、高気密高断熱になればなるほど

正しい換気計画は必須条件ということになります。

 

断熱材によっては寒い時に着るセーターの様なものもあります。

運動して汗をかいても外に湿気を逃がしてくれますよね。

根本的に湿気に対して対応力のある断熱材を採用する事もいいと思います。

 

断熱材にも色々な種類があり、

それぞれに特徴がありますが、

特に、実際の施工性と機能面を踏まえて

選んでいただけるとよいのではないでしょうか。

 

どうも、断熱という華々しい部分だけにクローズアップされがちですが

断熱、気密、換気の3つは必ずセットで考えなければなりません。

 

そして大切なのは、これら3つが予算の範囲内で

バランスがとれていて、本来の機能を発揮するコトだと思います。

そう。バランスです。

どれか一つだけ、ぐんといい数値なら良いというワケではないんです。

 

こうやって書くと、やっぱり地味なんですが・・・。

一つ一つに理由があるんです。

 

あなたにはそれをちゃんと理解した上で

自分自身で大切なことを見極めていただきたいのです。

 

地味だけど大切なことについてお伝えする

賢い家づくり勉強会~仕様編~」を

定期的に開催しております。

個別開催も可能ですので、お気軽にお問い合わせくださいね。

では、また。

email資料請求・お問合せはお気軽に