固定期間選択型金利を選ぶ時に
2018.9.24お金・設計・仕様
住宅ローンの基本のキとして
金利のタイプについて簡単にお伝えしました。
前回は、変動金利についてお伝えしました。
こんにちは。三協建設 堀内です。
今回は、固定期間選択型金利について
みていってみましょう。
お近くの銀行や信用金庫などが力を入れている住宅ローンは、
この固定期間選択型が多いのではないでしょうか?
3年・5年・10年というように期間は様々ですが、
当初の一定期間のみ、金利が固定された商品です。
当初の固定期間終了後には、
原則として変動金利型に変わります。
商品によっては、同様の固定期間選択型を選択できる場合もありますが、
金利タイプの選択肢や優遇率の取り扱いは金融機関によって異なります。
固定期間終了後には
返済額が変わる可能性が高い商品であるということです。
つまり、変動金利のお仲間みたいなものですが、
変動金利の場合に適用される
「5年間は返済額は変わらない」というルールや、
「返済額が増える時の増加率は25%までに抑える」というルールは
固定期間選択型には適用されません。
なので、前回(コチラ)お伝えしたような、
未払い利息が発生することはないのですが、
返済額が増える時の増加率に制限がないってことは・・・
金利の上昇度合いによっては、
返済額がめ~~~っちゃ増えてしまう恐れもあるってことです。
そして、固定期間終了後の優遇金利の取り扱いは、
商品によって大きく異なります。
また当初の固定期間中だけ
金利の引き下げ幅が大きくなっていて
逆に、金利見直し後は、
金利の優遇幅が縮小されるようになっている商品もあります。
例えば。
店頭表示金利:2.550%
当初3年間金利優遇幅:-1.800%
当初3年間貸出金利:0.750%
だったとします。
これが、3年後も店頭表示金利が全く上がらなかったとして。
店頭表示金利:2.550%
4年目以降金利優遇幅:-1.500%
4年目からの貸出金利:1.050%
となったりします。
つまり、無条件で金利が0.3%上がるわけです。
仮に、あなたが3,000万円の住宅ローンを
3年固定金利で、35年返済の元利均等支払い・ボーナス払いなしで
借りたことにしてみましょう。
当初3年間の適用金利 0.750% 返済額 81,235円
4年目以降
金利変化なしの適用金利1.050% 返済額 85,041円
増額率4.68%
やっぱり、具体的な数字で見てみると
現実味が増しますよね。
さらに、金利が今より上がっていたらどうでしょう。
金利1%上昇の適用金利2.050% 返済額 98,515円
増額率21.27%
さらに、プラス1%だったら・・・。
金利2%上昇の適用金利3.050% 返済額 113,164円
増額率39.30%
もうさらに、プラス1%・・・。
金利3%上昇の適用金利4.050% 返済額 128,929円
増額率58.71%
どひゃ~っていう増額率になりますね。
もちろん、これは仮の話です。
住宅ローン金利が一気に2%も3%も
上がることは考えにくいわけですが。
前回もお伝えしたとおり、
過去には1年の間で2%上がったこともあれば、
2年の間で3%上がったこともあるため、
絶対に可能性がゼロだとは言いきれません。
こんな可能性もあるんだ・・・ということを
十分に理解した上で、
選ぶことが必要なのです。
「名前に“固定”ってついてるから、
変動より安心なんでしょ?」
と、いうワケでもないんですよ~。
大切なコトは
まず、【あなた自身が正しい知識を身につけること】
その上で、【住宅ローンの返済計画に戦略をもつこと】
では、また。