住宅ローンのはじめの一歩
2018.9.19お金・設計・仕様
「年収が○○○万円だから、
○○○○万円の住宅ローンなら大丈夫です~。」
「今の家賃が○万円だから、
月々○万円返済の住宅ローンなら大丈夫ですよね~。」
・・・は、全然大丈夫じゃない!!と
お伝えしております。
(※詳しくは過去ブログ「住宅ローンって?」)
住宅ローンについて大切なコトは、
“あなた自身”が、住宅ローンの正しい知識を身につけて、
支払総額の目標を立て、
「住宅ローンの返済計画に戦略を持つコト」です。
じゃあ、住宅ローンの正しい知識を身につけるって・・・
何からはじめたらいいんだろう。。。
こんにちは。三協建設 堀内です。
まず、基本のキから始めていきましょう。
住宅ローンには大きく分けると
「変動金利型」と「固定金利型」の2つのタイプがあります。
さらに、もうちょっと分けると
「変動金利型」と「固定期間選択型」と「全期間固定金利型」という
3つのタイプに分かれます。
「変動」と「固定」というのは
読んで字のごとく、金利が変動するものと
固定されているものという違いっていうのは
分かりやすいですよね。
住宅ローンについて詳しくなくても、
「住宅ローン金利」のポスターや表示は色々なところで
目にする機会が多いので、
変動の方が低いということはご存じかもしれません。
低金利の今は「変動金利0.××%」と大々的に
書かれているポスターもみかけますよね。
「変動金利型」
変動金利型は半年に1回、適用金利が見直されます。
でも、返済額の見直しは5年に1回になっているので、
景気の変動によって、金利が上がったとしても
5年間は返済額は変わらないということになります。
返済額は変わらないけど、元金分と利息分の内訳の割合を変えて
調整されることになるんです。
元金というのが、借りた分のお金のこと。
その元金に対してかかってくるのが利息で、
つまりは銀行の利益になる部分ってことですね。
金利が上がった場合は、返済額の中に占める
元金分の割合が減って、利息分の割合が増えます。
元金の減り方が遅くなってしまうということになります。
金利が下がった場合は、これの逆になります。
で、5年後に、もし金利上昇によって返済額が増える時は、
その増加率は25%までに抑えることにもなっています。
「全期間固定金利型」
全期間固定金利型は、借入時の金利が完済まで変わりません。
変動金利よりも、適用金利は高めに設定されています。
フラット35が有名ですよね。
仮に景気の変動によって、金利が上がったとしても
適用金利は上がりません。
逆に金利が下がったとしても、適用金利は下がりません。
・・・・で、なんだか紛らわしいのがコレ。
「固定期間選択型」
固定期間選択型っていうのは、
3年、5年、10年などの特約期間中は金利が固定していて、
その固定期間終了時に、その時点の金利で再び固定期間選択型にするか、
変動金利型に切り換えるかを選択できるっていうものです。
変動金利のお仲間のようなものです。
特約期間中は金利が固定されているけど、
固定期間終了時にその時点の金利が上昇していたら、適用金利も上昇します。
あと忘れちゃいけないのが、固定期間選択型には変動金利型のように
「返済額が増える時はその増加率は25%までに抑える」っていうルールがないってことです。
固定期間終了時に今より金利が大幅に上がっていたとしたら、返済額が
25%以上、3割、4割も増えてしまうリスクもあるということになります。
さて、ざっと大まかに書いてみたんですが。
どうですか?
こうやって文字だけ読んでいて、
さっとイメージできる人と
ぼんやりとしかイメージできない人が
いると思います。
どこかの銀行の今月の適用金利を調べてみて、
それぞれを、自分の場合にあてはめて
具体的に計算してみてください。
どれを選ぶと、月々の返済額がどの程度で
総支払額はどの程度になるのか。
低金利と言われている今ですが、
これがずーっと続く保証はありません。
数年後に金利が〇%上昇したとしたら、
あなたの返済額と総支払額はどうなりますか?
何パターンか計算してみてください。
いろんな状況を想定してくださいね。
ご主人のボーナスが減額になった場合も大丈夫?
奥さんがパートに出られなくなった場合も大丈夫?
お子さんが私立の学校に行きたいと言った場合も大丈夫?
あなたは住宅ローン破たんって、
なんだか“特別なコト”だというイメージを
持っていませんか?
会社が倒産したとか、失業したとか・・・
でも実際は、ほんのちょっとした生活の変化で
住宅ローン破たん予備軍になってしまう人が
とっても多いんです。
より具体的に、数字をあてはめながら
考えてみてください。
何度でも言います。
家を建ててからも長く続いていく人生を
幸せに暮らしていくために、「計画」が大切なんです。
住宅会社の営業マンに言われるまま鵜呑みにするのではなく。。。
銀行の方に言われるまま鵜呑みにするのではなく。。。
あなたは、あなた自身の生涯において使ってもよい住宅予算を
超えないために、住宅ローンにどんな戦略を立てますか?
では、また。