三協建設株式会社

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昼の光、夜の光

2024.5.17
お金・設計・仕様

以前は、部屋ごとに、

天井の真ん中にシーリングライトと呼ばれる

大きな照明器具を付けるのが主流でした。

 

この器具の良い点として、

寝る時に常夜灯(別名:豆球)に出来ることがあります。

真っ暗な中で寝るのが怖い人にとっては

非常に嬉しい機能だったりします。

夜中、トイレで起きた時も真っ暗ではないので、

安心して行けそうですよね。

 

しかし、この器具はデザイン的な面で言うと、

決してカッコ良いとは言えないことから、

近年は、この器具に変わって

ダウンライトと呼ばれる天井埋め込み型の

小さな照明器具を数多く設置するようになってきたり、

間接照明を随所に使用することが主流となってきています。

こんにちは。シンプルノート熱田/一宮スタジオ 堀内です。

弊社でも、ダウンライトを主に使うことが多いのですが、

意匠性を高めるために、

バランスを考えて器具を配置することはもちろん、

部屋や場所によって設置する場所に気を付け、

より過ごしやすい空間になるように工夫をしています。

 

例えば、寝る時は上を向いて寝るため、

基本的にはベッドの真上に器具をつけないようにしています。

シーリングライトなら常夜灯に出来るので問題ないですが、

ダウンライトは、たとえ調光機能をつけたとしても、

どうしても常夜灯よりも明るくなってしまい、

睡眠の妨げになりやすいからです。

 

そしてリビングも、よく考えて照明を配置すべきです。

太陽の光もそうですが、

テレビ画面に照明の光が直接当たると、

反射して画面が見にくくなってしまいます。

 

ですので、照明器具の使い分けや、

配置への工夫をしなければいけません。

ダウンライトの設置位置を工夫したり、

あるいは、別の器具で光を補助的に補ったり、

間接照明を使ったり、というように。

 

そして、この光に対する配慮は、

夜だけではなく、日中においてもすべきことなのです。

 

例えば、寝室は文字通り、

「ただ寝るだけの部屋」であるため、

基本的には、太陽が出ている間は使うことがありません。

(そう考えると、そもそもこの部屋を、

日当たりが良い位置に配置する必要がありませんね。)

 

同じように、子ども部屋についても

日当たりが良い南に配置した上に大きな窓をつくってしまうと、

太陽の光線が鬱陶しくて、

自分の部屋で勉強しにくくなってしまうため、

無理に日当たりが良い位置に配置する必要がなかったりします。

 

子どもたちは、遅かれ早かれ、いずれ巣立っていくでしょうし、

その頃にこの部屋をどう使う予定なのか?も考えておく必要がありますよね。

もし、物置スペースとする予定ならば、日当たりのよさは必要ありませんから。

 

また、一般的に洗面室やランドリールームなどは

日当たりが悪い場所に配置されることが多いため

洗面室やランドリールームは北側に配置するもの

という固定概念があるかもしれません。

 

でもよく考えてみてください。

最近は、アレルギー等もあってか、

外干しよりも室内干しを希望される方が増えていますが、

そうなれば、ランドリールームは、

出来るだけ太陽の直射日光が当たる場所に配置した方が、

いいのではないでしょうか。

直射日光が当たれば、除菌効果がありますしね。

 

この他、一番過ごす時間が長いリビングは、

一番日当たりを良くしたいと誰もがお考えになるでしょうし、

その実現のために、リビングを一番日当たりが良い南に配置し、

その南面に大きな窓を設置されることが多いことでしょう。

しかし、実際はそのほとんどが、

カーテンが閉じられた状態になってしまっています。

外から丸見えになってしまうからです。

 

また、日が入ってき過ぎて暑いせいか、

あるいは、紫外線で家が傷んでしまうのを防ぐためか、

あるいは、光がテレビに反射して見にくいせいか、

あるいは、防犯的な理由なのか、

シャッターまで閉めているお家も、よく目にします。

 

これでは、光が室内に入ってこないし、

なんのために大きな窓を設置したか分からなくなってしまいます。

 

ですから、日中の自然光も、

直接的に採り込むべき場所と

間接的に採り込むべき場所を見極めて、

敷地条件に合わせて間取りを考えるようにすべきなのです。

 

そうすれば結果的に、昼間も夜も、

快適に過ごしやすい家が出来上がるというわけです。

 

「光」は心地いい暮らしをするために、

最も大切な要素と言っても過言ではありません。

昼も夜も大切な「光」を、

心地よく感じられるような住まいを意識しながら、

間取りを考えてみていただければと思います。

では、また。

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