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家づくりと「損失回避」

2024.2.9
お金・設計・仕様

人は「得をする」ことよりも

「損をする」ことに対して

過剰に反応するといわれています。

本能的に損失を回避しようとするわけです。

こんにちは。シンプルノート 熱田/一宮スタジオ 堀内です。

例えば、100円玉を投げて、

表が出たら10万円が手に入り

裏が出たら5万円を失うという

賭けがあるとした場合、

確率論的に考えると、

表と裏が出る確率は50%ですから

この賭けには本来乗るべきなのでしょう。

 

というのも、この賭けを2回やった場合、

どっちも勝って20万円得をする可能性と、

どっちも負けて10万円損をする可能性もあるものの、

確率論的には半々になって

5万円得をする可能性が一番高いわけですから、

乗るべきだということなんでしょうが。

 

でも、頭ではそう理解していながらも、

本能的にはなかなか出来ないものですよね。

実際、いざこの勝負を目の前にすると、

おそらく怯んでしまうと思います。

 

もしかしたらどちらも負けて

10万円損してしまうかもしれませんから。

そんなことになる可能性があるぐらいなら

最初からやらない方がマシだと

思ってしまうのが普通ですよね。

 

ということで、どうやら私たちは

損をする可能性があるものには、

なかなか思い切って挑戦するのが難しい

もののようです。

例えば、貯金に関しても、

「全く増えないと分かっていても

絶対に減ることはないだろうから

とりあえず銀行に預けておけばいい」

というのもこの損失回避マインドでしょう。

 

なんだかよく分からない積立投資よりも

貯金を優先するのはごく当たり前のことだと思います。

 

でも、これから先をお金の不安をなく生きていくためには、

貯金をしつつも、積立投資もしていかないといけないので、

私が出会った方々には、お金の話もさせていただいております。

 

さて、ここからが本題です。

「家づくりにおける損失回避」です。

 

家づくりにおいても、この損失回避マインドは必ずあります。

しかしそれは金銭的なことではなく

「後悔するぐらいなら」というマインドです。

今のうちにやっておけば、

後からの後悔は回避できるだろうという考え方です。

 

仮にそれらによって

家の価格が上がったとしても、

35年ローンという大枠でとらえてしまえば

毎月わずか数千円の負担となるわけですから、

それだけで、メンタル的な損失が回避できるのなら・・と

考えるのは自然のことなのかもしれません。

 

しかし、実際は

今後、この負担増がじわじわと効いてくることになるのです。

 

「後悔するぐらいなら」の代表的なものが、

「部屋の数」や「部屋の広さ」ではないでしょうか。

 

もし、子どもがもう1人生まれたら。

もし、誰かが泊まりに来たら。

もし、親と同居になったら。

もし、荷物がもっと増えたら。

もし、収納が足りなかったら。

 

そういった「もし」をどんどん考えていったら、

それらに備えておいて損はない

と思ってしまいがちですよね。

 

もちろん、予算に全く問題がないなら、

叶えたらいいと思います。

 

あくまで問題なのは

その損失回避マインドのために、

予算的な無理をしてしまうことなのです。

 

なかなか難しいことではありますが、

そのバランスをとりながら

家づくりをしていただけたらと思います。

 

勢いに任せて一気に進むのではなく、

様々な情報を自分たちの中で

一つ一つ見極めながら進めるように

契約までにゆっくりと時間をとることも

大切なのではないか?と個人的には考えております。

 

では、また。

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