実家のリフォーム
2024.1.26お金・設計・仕様
新築だけでなく、建て替えやリフォームを
検討されている方にも様々な相談を受けることがあります。
そこで今回は、私の実家を約10年前にリフォームして
実感したことを少しお伝えしたいと思います。
こんにちは。三協建設 堀内です。
私の生まれ育った実家は小さな平屋です。
土壁で断熱材は入っておらず
昔ながらのつくりだったため
冬はものすごく寒い家でした。
冬場に居間でくつろぐ時は
こたつに入り、ストーブをつけて、
さらにそこに、ダウンジャケットを着るほどの寒さ・・・
と言ったらイメージしていただきやすいでしょうか。
そんな実家でした。
家の老朽化も進んでいたこともあり
15年程前に全面リフォームを実施しました。
このリフォームによって、私自身が
驚く程に実感したことがあります。
それは、「健康と家は密接に関わっている」ということです。
リフォームした当時は、世間では
断熱性能についての関心は
今ほど高くはありませんでした。
私自身も、深く考えたわけでもなく
ただ、自分自身が育った家でもあり
冬の寒さが堪えることは身に染みていたので
一人暮らししている母には
できれば暖かい家で暮らしてほしいという思いから
断熱をしっかりとして、
輻射熱で家全体を24時間
あたためられるような設備を導入しました。
母は特に持病があるというわけでもなかったのですが、
基本的に冷え症でした。
自宅で仕事をしていたのですが、
冬場になると手がかじかんでしまって
パソコンのキーボードを打ちづらそうにしていました。
また、冬になると必ずといっていい程
体調を崩していたように思います。
当時、母は60代だったのですが、
「加齢と共に身体の免疫力が落ちてきたのかな~?」
と、息子ながらになんとなく思い、
早めに病院へ行くことを勧めたりしていました。
ところが、
リフォームした年の冬。
「そういえば、最近手がしびれなくなったわー」
そんな母の何気ないつぶやきを聞いて、
私はハッとしました。
そういえば、冬の時期には毎年心配していた
母の体調不良もなく、
顔の血色がいいことに気付いたのです。
母自身も「体が軽い感じがする」と言ってとても感謝してくれ、
気付いたら、いつの間にか母の冷え性は改善し、
血圧も正常範囲になっていました。
そして80代になった今も、
以前のような手のしびれもなく
冬場に体調を崩すようなこともなく
適量の仕事と趣味の習字をやりながら
楽しそうに暮らしております。
全ての原因が住環境にあったとは
もちろん言い切れないと思います。
私はお医者さんではありませんので、
母の健康状態の改善について
因果関係を証明することもできません。
ただ、母の当時の体調と
健康寿命の観点で考えると
もしあのときリフォームをしていなかったら
今の元気な母の姿ではなかったような気もします。
健康と住環境の関係性については
現在、様々な研究が進んでいるようです。
温度だけでなく、湿度、換気、光など
室内環境は様々な要素が絡み合っています。
毎日暮らしていく場所だからこそ
『住む人が健康で長生きできる家』
『生涯にわたって安心・安全に暮らすことができる家』
そんな視点でも家づくりを考えてみていただきたいと思います。
では、また。