中長期的な視点で間取りを考えてみよう
2023.6.5お金・設計・仕様
家を建てたら・・
✓隣や上下階の部屋の人に
気をもむことなく、子どもたちをのびのびと
遊ばせてやれるようになるだろう
✓自分の部屋を持てることに
子どもたちが大喜びするだろう
そんなことをイメージすると
家を建てることがますます
ワクワクしてきますよね。
しかし、家を建てる時は、
子育て中のことだけじゃなく、
子育て後のことまで見据えて、
間取りを考えなければいけません。
言い換えるなら、子どもたちは
やがて家を出ていく可能性が高いので、
そうなった時に備えて、
子ども部屋は使い勝手よくつくっておいた方がいい
というわけですね。
こんにちは。シンプルノート熱田/一宮スタジオ 堀内です。
では、これからの暮らしを
時系列で考えてみた上で、
子ども部屋はどうつくるのがベターなのかを
一緒に考えていきたいと思います。
✔︎子どもたちが小さいうち
多くの方にとって家を建てる時は、
おそらく子どもたちが小さい時だと思いますが、
では、小さな子どもたちにとって使いやすい部屋とは、
一体どんな部屋なのでしょうか。
例えば、一般的に
子ども部屋は2階につくられることが多いですが、
残念ながら小さな子どもたちは
2階にある自分の部屋を全く使わないことでしょう。
小さな子どもたちは
親から離れた場所で過ごしたがらないですからね。
となると、子どもたちのおもちゃや絵本などは、
自分たちの部屋ではなく、
リビング周辺に置かざるを得ないか、
あるいは、それが嫌なら
1階にもう1つ部屋か大きな収納を
つくらざるを得なくなります。
結果、前者の場合、
リビングが片付かなくなり、
イライラしながら過ごすことになるし、
後者の場合、家づくりのコストが上がり、
住宅ローンに跳ね返ってきます。
一方で、子ども部屋を1階につくると
余分な部屋も余分な収納もつくる必要がなくなります。
子どもたちが自分の部屋を使いやすくなるからです。
結果、家づくりのコストを抑えやすくなる上、
リビングが片付きやすくなり、
いつもスッキリした家を保ちやすくなります。
そんなこんなで、
子育て期間中にフォーカスすると
子ども部屋は1階につくる方が
ベターだというわけです。
✔︎思春期を迎えた時
では、子どもたちが成長し、
思春期を迎えた時はどうでしょうか。
この場合、子ども部屋が1階だと、
子どもたちのプライバシーが
低くなりそうな気がしますよね。
子どもにしても、それなりの歳になれば、
親との距離を取りたくなるものですからね。
自分たちの昔のことを思い出し、
この時期に備えて子ども部屋を2階につくるのが
当たり前になっていると思いますが、
実は、間取りのつくり方次第で
1階に子ども部屋をつくりつつも
それなりにプライバシーをとってやることも出来ます。
なので、この時期のことが
どうしても気になる方は、
その旨をお伝えいただければと思います。
この時期に最もフォーカスすると、
幼少期はもちろん、これから説明する将来にも
困ったことが起きやすくなってしまいますからね。
✔︎歳をとってから
子どもたちが出て行った後は
夫婦2人だけの生活がずっと続くことになります。
そして、時が過ぎ、
やがて誰もが老年期を迎えることとなるのですが、
この家でずっと暮らし続けていく以上、
これも想像しておかないといけません。
では、子ども部屋も寝室も2階にある
2階建ての家を建てた場合、
数十年後どのような暮らしになるのでしょうか。
おそらく2階は全く使わないと思いませんか。
また、ずっと健康ならまだしも、
やがて足腰が弱ったり、病気や事故などで
体が不自由になってしまったら
どうなるのでしょうか。
実際、私や私と同世代の人の
親たちが老いていく姿を見ていると
健康に何の心配もない70代の方が珍しいくらいです。
日常生活で支障なく暮らせるように
部屋を増築せざるを得なくなりますよね。
こうして老後のことを想像してみると、
子ども部屋を1階につくっておく方が
いいというわけですね。
使わなくなった子ども部屋を、
部屋や収納として使えば、
わざわざ貴重な老後資金を捻出して
増築する必要ありませんからね。
✔︎家づくりに必要な柔軟な思考
このように考えてみると、
子ども部屋って2階につくるより、
1階につくった方がいいかなとか、
1階につくるのもありかな
と思っていただけたのではないでしょうか。
これはあくまで一例ですが、
実は、家づくりには子ども部屋の考え方のように、
なぜか勝手に決めつけてしまっている
セオリーというのもがいくつもあります。
そして、それらは家づくりの範囲を大幅に縮め、
かつ暮らしにくさをつくりだす原因になっていたり、
コストがかさむ原因になっていたりします。
こういった視点でも考えた上で、
家づくりをしていただけたらと思います。
では、また。