一戸建ての修繕積立金を考える
2023.5.15お金・設計・仕様
分譲マンションを買った場合、
住宅ローンの返済とは別に、
共有スペースの維持管理費用として
「管理費」が必要になりますよね。
そして、今後必要となる外壁の修繕や
エレベーター等の更新・修理などに備えて
「修繕積立金」が必要になります。
そして、駐車場代も別にかかりますね。
ですので、分譲マンションの購入時には、
単純にマンションの価格だけを考えるのではなく、
これらの費用のことも考慮した上で
検討しなければいけませんよね。
ところが、一戸建てを買う場合は、
そもそも管理費も必要なければ、
駐車場代も必要ないし、
修繕費用の積立も
分譲マンションのように
義務化されているわけではありません。
そうなるとついつい修繕費用についての見立てが甘くなり、
その分を家自体に予算を回してしまいがちなのですが
それでは、将来困ることになるので、
建てる前にこれらの費用についてもある程度試算し、
積み立てていく必要があります。
こんにちは。シンプルノート熱田/一宮スタジオ 堀内です。
今回は、それらにどれくらいかかるのか?
どれくらい積み立てしていった方がいいのか?
についてお伝えしていきたいと思います。
では、60年住むことを前提として試算してみましょう。
家を建てる年齢も、
いつまで生きるのかも個人差がありますので、
仮に30歳で家を建て、90歳まで生きる
という前提のもとで考えてみましょう。
まず必要となるのが
外壁や屋根などの外部塗装費用です。
では、これが約15年に1回のペースで
必要になるとして、
毎回その費用に150万円かかるとしたら、
生涯で3回ほどこの費用が必要となります。
つまり150万円×3回=450万円ですね。
また、30年〜35年後には、
キッチン・お風呂・洗面・トイレなどの
水周りもリニューアルすることになるのでは
ないでしょうか?
それゆえ、これらのリフォーム費用も
計上しておかないといけないのですが、
おそらく、このタイミングで
床や壁などもリフォームすると思うので
これらには300万円ぐらい予算を取っておきましょう。
これらのお金は出来れば働けるうちに
このお金を貯めておきたいですよね。
歳をとり、収入が減った状態で、
大きなお金がまとまって出て行くのは、
なかなか厳しいですからね。
となると、かなり高い確率で
健康で働くことが出来るであろう
これから30年の間で、
これらのお金を貯めていかなければいけません。
つまり、750万円÷30年=25万円
25万円÷12か月≒2万円
つまり月に換算すると約2万円ずつは修繕費用として、
積み立てていった方がよさそうということになります。
この積立資金のことも考えた上で、
毎月の住宅ローン返済金額を決めるべきだ
というわけですね。
そして最後に、
もう1つ大切な考え方について
お話したいと思います。
それは、将来増築しなければ
いけないような間取りづくりを
してはいけないということです。
将来、水回りも含めたリフォームの時、
増築までしなくてはいけないとなると、
さらに500万円ほど
余分な出費が必要となるからです。
つまり、さらに毎月1万円以上の
お金を積み立てしていかないといけないか、
あるいは、大切な老後資金から
そのお金を捻出しなければいけなくなる
というわけです。
間取りもお金も将来のことまで見据えた上で
計画していただけたらと思います。
では、また。