寒くない家に住みたい
2022.12.16お金・設計・仕様
朝晩の冷え込みが厳しくなってきましたね。
どんな家にしたいのか?とお聞きした時、
「冬に寒くない家がいい!」と言われることがあります。
こんにちは。シンプルノート熱田スタジオ/一宮スタジオ 堀内です。
そのためには、もちろん断熱性能も高くしなければいけないのですが、
より少ない光熱費で温度差が少ない、快適な住まいをつくるためには、
間取りを作るにあたって、ある工夫をすることをオススメしています。
その工夫とは、家を平屋にするということです。
しかし、ただ平屋にしただけで、
家全体が暖まりやすいかというとそうではなく、
温度差が少ない家にするためには、
家の面積を出来るだけ小さくする必要があります。
面積が小さくなれば、必然的に家の体積も小さくなり、
冷暖房効率が高くなりますからね。
イメージしてみてください。
広―い家にあなたが帰ってきたところを。
家全体を暖めるのには、ずいぶんと時間がかかりそうな気がしませんか?
コンパクトな家であれば、すぐに暖まりそうな気がしませんか?
その、イメージのままです。
そして、コンパクトな家を実現する上で、
絶対に欠かせない要素が、もう一つあります。
廊下を出来るだけ作らないようにするということです。
廊下を作れば、部屋と部屋の間に空気層が出来てしまうことになるし、
部屋から空気が逃げてしまうことになるため、
誰もが、廊下に面するドアを全て閉め切ってしまいます。
そして、そうなれば家の中に温度差が生まれやすくなります。
それゆえ、廊下を作らず、また余分な部屋を作らず、
さらに余分な広さの部屋を作らず、
出来るだけ家をコンパクトにしつつ平屋で建てることが、
より少ない光熱費で温度差がない快適な住まいをつくるためには、
最も有効な手段であるということなんですよね。
しかし、コンパクトな平屋を建てることは、
想像以上に難しいものです。
というのも、“家づくりはこうだ”という固定概念に、
知らない間に縛られてしまっているからです。
また、人の心の中には大なり小なり見栄が存在するからです。
例えば、“子ども部屋といえば6帖くらい”
“子ども部屋といえば2階”という固定概念もあれば、
リビングの他に和室が必要という固定概念もあります。
そもそも平屋は贅沢なのでお金持ちの家だという固定概念もあります。
こういった固定概念に加えて、
小さな家を建てることに対しての抵抗感もまたあるのかもしれません。
小さい家しか建てられなかったと周りから思われるんじゃないか?とか、
なんとなく他の人に負けているような気分になってしまうだとか・・
そして、家づくりで直面するなにより大きな壁が、
平面図で間取りを見ると、
部屋も収納もなんだか狭く感じてしまうため、
不安な気持ちが襲ってきて
ついつい家を広げてしまうということです。
このような壁があなたの前に立ちはだかっているため、
たとえ頭で理屈は分かっていたとしても、
なかなか家をコンパクトに出来なかったりするのではないでしょうか?
とはいえ、金銭的な面から考えても、
これからは家づくりにお金を掛け過ぎることは賢明なことでありません。
ですから、見栄や固定概念に縛られることなく、
最大限に豊かな住まいと暮らしを
最小限のコストとつくりで実現する工夫を
していっていただければと思います。
そして、そのために出来るだけ家をコンパクトに出来ないか?
ということを考えてみていただければと思うのです。
では、また。