2階建ての家と子ども部屋
2022.11.25お金・設計・仕様
「家」と聞くとまず頭に浮かんでくるのが
「2階建て」というキーワードですが、
その場合に必然的に2階につくられているのが
「子ども部屋」です。
でも、ご自身の経験も踏まえて
この当たり前は、本当にそれでいいのか?ということを
考えてみませんか?
こんにちは。シンプルノート熱田/一宮スタジオ 堀内です。
今回は、2階に子ども部屋をつくった場合に
これからの暮らしがどうなりそうなのか、
一緒に考えていきたいと思います。
お子さんが小さいうちに
家を建てられる方が多いと思うので、
①子どもが小さいうち
②子どもが思春期になった時
③子どもが自立し、家を出て行った後
④自分たちが歳をとった時
この4つのステージに分けて考えていきたいと思います。
①子どもが小さいうち
子ども部屋を2階につくった場合、
小さな子どもたちはきっとほぼ確実に
自分の部屋を使うことはないでしょう。
小さな子どもたちは、
お母さんの近くで遊びたがりませんか?
そして、子どもたちのおもちゃや絵本が
いつもリビングダイニングに散乱することになり、
生活感に溢れた家になることが目に浮かびます。
おもちゃ一つを持ってくるにしても、片付けるにしても、
いちいち階段を上り下りするのは面倒臭いものですからね。
②子どもが思春期になった時
思春期になると、
子どもたちはやっと自分たちの部屋を
フル活用し始めることでしょう。
友達や恋人と電話したりする時、
親と適度な距離がとれる
2階のプライベートルームは
子どもにとって最高の空間となります。
つまりこの時期を中心に考えるなら、
子ども部屋は2階の方が
良さそうな気がするというわけですね。
③子どもが自立し、家を出て行った後
実際のところ、子どもがいつ家を出て行くか?
ということは、全く分かりませんよね。
高校卒業、大学入学と同時に出て行く子もいれば、
大学卒業、就職のタイミングまで自宅に居る子もいるし、
結婚するまで自宅に居る子もいると思います。
ですが、子どもたちは
いつかは出て行くものだと考えた上で
間取りは考えるべきだと思います。
つまり、子どもたちが出て行った後、
今よりも年齢を重ねた自分たちが
いかにその部屋が使いやすいかを
考えておくべきだということです。
もし、その部屋を収納として
使う可能性が高そうな気がするなら、
2階と1階では一体どちらの方が使いやすいでしょうか。
④自分たちが歳をとった時
自分たちがさらに歳をとり
老後生活を送っているとしたら、
寝室は2階と1階ではどちらが使いやすいでしょうか。
洗濯物を2階に持って行ったり、
わざわざ2階まで服を着替えに行くよりも、
1階で全て完結できた方がいいのではないでしょうか。
そう考えると、
1階を充実させておいた方が
良さそうな気がしますよね。
とはいえ、それに備えてもう1部屋
余分に1階につくろうとしたら、
200万円ぐらい建築コストが上がってしまうので、
やがて使わなくなる子ども部屋を
将来上手く活用することを
考えておくのも1つの手ですよね。
2階建ての家と
子ども部屋を2階につくることは、
現在の家づくりの当たり前のように思われていますが
本当にそれが正解なのか
少し考えてみていただけたのではないでしょうか?
家を建てる時は実際の暮らしをよく考え、
また先のことまで想像を巡らせた上で
合理的に間取りを考えていただければと思います。
これが無駄なコストをカットしながら、
住みやすい家をつくる最善の思考だと思うのです。
では、また。